2020年2月20日木曜日

20- 東海第二再稼働 「判断」へ課題山積(東京新聞)

 東海第2原発再稼働に対する地元6市村の合意について、同原発の安全対策工事が終わる2022年12月までに判断する意向であるとする産経新聞の記事を19日に紹介しましたが。
 東京新聞の関連する記事を続報として紹介します。
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東海第二再稼働 「判断」へ課題山積 6市村首長が会合 茨城
東京新聞 2020年2月19日
 日本原子力発電(原電)東海第二原発を巡り、立地する東海村の山田修村長は十八日、再稼働の際に事前同意が必要な周辺六市村の首長が、事故対策工事が完了する予定の二〇二二年十二月までに、再稼働の是非を判断する考えを明らかにした。ただ、六市村側は住民の意向をどう把握するかが未定で、広域避難計画の策定も進んでおらず、再稼働を判断するまでには課題が山積している。(松村真一郎)

 村役場で開かれた会合には、六市村側からは、山田村長のほか、水戸市の高橋靖市長、那珂市の先崎光市長、日立市の小川春樹市長、ひたちなか市の大谷明市長、常陸太田市の大久保太一市長が出席。原電側の出席者は村部良和・東海事業本部長ら。
 会合後、報道陣から再稼働の判断の時期を問われた山田氏は、「二二年十二月に工事が完了するので、それより前の段階で判断する時期が来る」と述べた。
 その上で「どのタイミングで是非を判断するのかは、各首長が考えること」と話した。判断に向けて「各首長の意見を確認する場も必要になってくる」とも述べた。
 村関係者によると、各自治体ごとに是非を判断してそれぞれ原電に伝えるのか、六市村の総意をまとめて、原電に伝達するのかは決まっていないという。
 ただ、六市村のうち一自治体でも反対すれば、再稼働を認めないということは、すでに一致している
 一方で、六市村が再稼働の是非を判断するための材料は整っていない。判断に当たって、住民の意向把握も必要だが、各自治体ではまだ、民意をくみ取る仕組みはできていない。
 水戸市の高橋市長は万単位の規模で市民にアンケートを取ることを明言しているが、具体的な方法や時期は決まっていない。
 もう一つの課題が事故時の避難計画だ。原発から三十キロ圏内の自治体に策定が義務付けられている避難計画は、六市村の中では、常陸太田市だけが策定。ただ、市の計画も複合災害を想定していないなど、改善が必要になっている。
 原電の村部東海事業本部長は「自治体にも住民にも丁寧な態度で説明したい」と語った。