2020年2月28日金曜日

IAEAトップ トリチウム汚染水海洋放出に「OK」と(続報)

 IAEA事務局長グロッシ氏は福島第一原発を視察後記者団に、トリチウム水を海洋放出は「技術的な観点からみて、国際的な慣行に合致している。世界中の原発で非常事態ではなくても日常的に行われている」と語りました。
 これではまるで海洋放出にお墨付きを与えに来たように思われます。もともとIAEAは前事務局長に日本人が就いていたことからも分かるように、原発推進の機関ではあるのですが ・・・ 
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IAEAトップが福島第1原発視察 処理水放出の際は「支援」
福島民友 2020/2/27
 東京電力福島第1原発を視察した国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は26日、原発で増え続ける処理水を実際に環境中に放出する際には、日本政府に助言したり、放射性物質のモニタリングなどで支援したりする用意があるとの考えを示した。視察後に記者団の取材に答えた。
 グロッシ氏は、処理水を海洋や大気中などの環境に放出する前段階や、放出の最中にIAEAが監視することを支援の例に挙げた。また海洋放出について「技術的な観点からみて、国際的な慣行に合致している。世界中の原発で非常事態ではなくても日常的に行われている」と語った。
 処理水の具体的な処理方法について、グロッシ氏は「決めるのは日本政府だ」と繰り返し強調。「科学に基づいた決定、実証された方法であるべきだ」と指摘した。
 また、東電幹部を前にあいさつし、「廃炉作業に励む人たちは世界にプロ意識や誠実さを示した。IAEAは常に近くでサポートしていく」と激励した。


IAEA事務局長 第一原発を視察
福島民報 2020/02/27
 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は二十六日、就任後初めて東京電力福島第一原発を視察し、同原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含んだ水の処分方法について「決めるのは日本政府」とした上で「どのような決定でも科学的に実証された手法であるべき」と指摘した。視察後に報道陣の取材に答えた。 
 グロッシ氏は福島第一原発で発生する汚染水の浄化処理の状況を確認し、「システムは技術的にも健全で国際的な基準も満たし、IAEAとして満足している」と評価。処理水を実際に環境中に放出する際には、日本政府の求めに応じて助言したり、放射性物質のモニタリングなどで支援したりできるとの考えを示した。 
 IAEAの関与により、国際的な基準に沿って管理した上での放出を担保し、放出に関する正確な情報を世界に発信できるとした。 

 グロッシ氏は今回の視察で、汚染水からトリチウム以外の放射性物質を取り除く浄化システムなどの説明を受けた。多核種除去設備(ALPS)で処理した水に放射線測定器を近づけても周辺の空間線量と変わらないことも確認した。 
 グロッシ氏は昨年、任期中に死去した天野之弥前事務局長の後任で、事務局長としての来日は初めて。 
 処理水を巡っては政府の小委員会が「海洋や大気への放出が現実的な選択肢」とする報告書をまとめた。県内では処分が福島県のみで行われたり、福島県から始まったりすれば風評が一層、強まりかねないとの懸念が根強い。