環境省は、双葉町の仮設灰処理施設で除染廃棄物などの焼却灰を再び燃やし減容する作業を3月にも始め、焼却灰約23万トンを23年3月までに再処理する意向です。
燃焼ガスから放射能が漏れる惧れについては、仙台市で8日開かれた「女川原発の再稼働を問うシンポジウム」で、宮城教育大の草野清信名誉教授が県内各地のモニタリングポストが計測した放射線量率の推移から、「汚染廃棄物の試験焼却の日に数値が上がった。放射能漏れが疑われる」と指摘したばかりです。
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3月にも「焼却灰」再焼却着手 仮設灰処理施設、容量減に効果
福島民友 2020年02月28日
東京電力福島第1原発事故に伴う除染などで出た廃棄物の処理を巡り、環境省は3月にも、双葉町の中間貯蔵施設敷地内に完成した「仮設灰処理施設」で除染廃棄物などの焼却灰を再び燃やし、容量を小さくする取り組みを始める。75~80%ほどの減容効果があり、焼却灰約23万1000トンを2023年3月までに再処理する。
環境省は県内の10市町村に仮設焼却炉を設置したが、焼却灰の再処理用は双葉町のみ。同省が27日、施設を報道陣に公開した。焼却炉計4基で1日当たり最大計300トンを再焼却し、減容化した灰は専用のコンテナに入れて中間貯蔵施設で保管する。
町内の除染で出た廃棄物や災害がれきなどを燃やす焼却炉2基も、同日までに中間貯蔵施設の敷地内に完成した。処理能力は1日当たり計350トンで、23年3月までに累計27万7千トンの処理を見込む。
27日に現地で各焼却炉の火入れ式が行われた。環境省の鎌形浩史事務次官、伊沢史朗町長、佐々木清一町議会議長らがボタンを押して点火した。