福島第1原発事故から丸9年になるのを前に、福島大の主催で、被災地域のコミュニティー再生をテーマにしたシンポジウムが13日開かれ、町民や自治体関係者ら約120人が参加しました。
住民の帰還が思うように進んでいない現状や復興の課題を共有しました。
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原発事故から9年 福島・富岡でコミュニティー再生テーマにシンポ
河北新報 2020年2月14日
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から丸9年になるのを前に、被災地域のコミュニティー再生をテーマにしたシンポジウムが13日、福島県富岡町文化交流センター「学びの森」で開かれた。原発事故による避難指示が解除された地域で、住民の帰還が思うように進んでいない現状や復興の課題を共有した。
福島大が主催し、町民や自治体関係者ら約120人が来場。新潟県の中越防災安全推進機構の稲垣文彦統括本部長が2004年の新潟県中越地震の事例を紹介し「戻った人は自分自身で選択し、覚悟を持って戻っている。選択した環境で住民自らが古里の再生へ努力していくことが大切だ」と訴えた。
川内村や楢葉町などの関係者らによるパネル討論もあった。遠藤雄幸川内村長は「生きがいや誇りを取り戻すことが復興。村づくり会社と連携し、にぎわい創出やコミュニティー再構築に取り組む」と述べた。
楢葉町の一般社団法人ならはみらいの牧ノ原沙友里さんは「これまでまちづくりをしてきた大人と子どもが関わる場所を作ることがコミュニティー再生への近道となる」と話した。