飯館村は復興拠点外に復興公園を整備するため、全面的な除染は行わないままで復興拠点と一括して避難指示解除を国に要望しているのに対して、他の5町村は区域内の全面的な除染を求めています。
飯館村は、「方針が協議会と異なったままでは、迷惑を掛けてしまう」として、帰還困難区域を抱える6町村の協議会から離脱しました。
飯館村も区域内の全面的な除染を望まない筈はないので、何時まで経っても国が何もしないことに業を煮やしたものと思われます。根本原因が国の不作為にあるのは明らかです。
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飯舘が6町村の協議会離脱 避難指示解除に向けた方針巡り
福島民友 2020年07月04日
飯舘村が、原発事故に伴う帰還困難区域を抱える6町村でつくる協議会から離脱したことが3日、村への取材で分かった。避難指示解除に向けた方針が他の5町村と異なったため。飯舘村の菅野典雄村長と協議会長を務める葛尾村の篠木弘村長の話し合いを経て、離脱が決まった。
飯舘村は、復興拠点外に復興公園を整備することで、全面的な除染は行わず、復興拠点と一括して帰還困難区域の避難指示解除を国に要望している。一方で残りの5町村は区域内の全面的な除染を求めており、両者で方針が異なる。取材に対し菅野村長は「(飯舘村の方針が)協議会と異なったままでは、迷惑を掛けてしまう。お互いに現在の状況を理解した上で、今回の結論に至った」と述べた。
協議会は富岡、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の6町村で2018年12月に設立。協議会は政府に対し、復興拠点外に関し21年3月までの復興・創生期間内に除染や避難指示解除の具体的な方針を示すよう、要望を続けてきた。6町村が計画した復興拠点では現在、22~23年春の避難指示解除を目指し、除染や家屋解体、インフラ整備が進められているが、復興拠点外の地域の扱いは決まっていない。
篠木村長は「協議会としては帰還困難区域全域の除染やインフラ整備を国に求めてきた。飯舘村の要望は、協議会の方針とは異なってきており、話し合いの結果、協議会から離れることになった」と説明。「協議会としては、復興拠点外の住民の思いをしっかりと受け止め、引き続き国に要望していきたい」と話した。