京都府舞鶴市の多々見良三市長は1日、同市を訪れた関電副社長に対して、舞鶴市は高浜原発の5キロ圏内にあるにもかかわらず立地自治体とされないことについて、福井県高浜町と同じ扱いになるよう申し入れました。
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「高浜町と同じ扱いに」 福井・高浜原発PAZの京都・舞鶴市長が関電に申し入れ
毎日新聞 2020年7月2日
京都府舞鶴市の多々見良三市長は1日、40年以上稼働する原発に関連し、舞鶴市が立地自治体の福井県高浜町と同じ扱いになるよう関西電力に申し入れた。同町と隣接し、PAZ(高浜原発から5キロ圏の予防防護措置区域)にあるためで、避難計画の基準も含めて同一にするよう求めた。【塩田敏夫】
関電の幹部らが高浜町の元助役(故人)から多額の金品を受け取っていた問題で、松村孝夫副社長(原子力事業本部長)らがこの日、舞鶴市を訪れ、再発防止のため業務改善実施状況を説明した際、多々見市長が申し入れた。
多々見市長は市長就任直後に福島第1原発事故が起きたことを振り返り、「あの惨状を見て安全文化の向上がない限り、原発の再稼動は認められない」と述べた。関電幹部らの金品受領問題については「あり得ないことで、関電の信用を失墜させた」と厳しく批判した。
そのうえで、「舞鶴市はPAZという全国でも例外中の例外にある」と強調し、40年以上稼働した原発への対応について「高浜町と同じ扱いにしてほしい」と申し入れた。
また、放射性物質に汚染された廃棄物を保管する「中間貯蔵施設」について「福井県は原発に貢献したのだから(建設は)県外にと言っており、京都府でも福井県と同等の対応をしてほしい」と求めた。
最後に「住民に安心してもらうことが行政の原点。信頼を失ったら何もできない」と述べ、関電の一連の不祥事を厳しく批判した