核燃料の再処理工場 災害や事故に備えた対策工事公開 青森
NHK NEWS WEB 2020年7月15日
本格操業を目指している青森県にある使用済み核燃料の再処理工場で、災害や事故に備えた対策工事の様子が公開されました。
青森県六ヶ所村にある再処理工場は、全国の原子力発電所から出る使用済みの核燃料を化学処理してプルトニウムを取り出す施設で、原子力規制委員会はことし5月、新しい規制基準に事実上合格したことを示す審査書案を取りまとめています。
工場では災害や事故に備えた対策工事が進んでいて15日、その現場が公開されました。
このうち、工場内の空気を排出する高さおよそ150メートルの排気筒では、竜巻が起きた際に観測機器などを飛来物から守るため、周囲に鋼鉄製の板を設置する計画で、作業を行う足場などの設置が進められていました。
また、高レベルの放射性廃液を保管したタンクを冷却する水が、災害などで不足した場合には、工場の近くにある沼や川に車両でポンプを運んで水をくみあげ、冷却することにしていることから周辺では道路の整備が行われていました。
再処理工場について原子力規制委員会は今月中にも正式な合格を示す審査書をまとめる考えを示していて、日本原燃は、対策工事を今年度末までに終えて、来年度上期には工場を完成させ、その後、本格操業を目指すとしています。