2019年12月6日金曜日

福島 聖火リレー出発地付近で高い放射線量測定 +

 東京オリンピックの聖火リレーのスタート地点となる、福島県の「Jヴィレッジ」の近くで、地上1メートルの高さで1時間当たり1.79マイクロシーベルト地表から1センチの高さで1時間当たり70.2マイクロシーベルトが測定されたため、今月再び除染が行われていまし。除染後は1時間当たり0.44マイクロシーベルトになったということです
 因みに通常の空間放射線量は0.05マイクロシーベルトです。
 たまたま民間団体からの指摘で分かったのですが、問題はこの異常がここに留まらない筈である点です。

+ 日刊ゲンダイの記事を併せて紹介します。
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福島 聖火リレー出発地付近で周辺より高い放射線量測定 
NHK NEWS WEB 2019年12月4日
東京オリンピックの聖火リレーのスタート地点となる、福島県の「Jヴィレッジ」の近くで、周辺より高い放射線量が測定され、今月再び除染が行われていたことが環境省への取材で分かりました。
環境省によりますと、周辺よりも高い放射線量が測定されたのは、来年3月26日から始まる東京オリンピックの聖火リレーのスタート地点となる「Jヴィレッジ」に隣接する楢葉町が所有する駐車場付近です。

先月環境保護団体から指摘を受け、東京電力が調査したところ、地上1メートルの高さで1時間当たり1.79マイクロシーベルトの放射線量が測定されたということです。
これは、原発事故に伴う避難指示解除の目安となる1時間当たり3.8マイクロシーベルトを下回っていますが、Jヴィレッジに設置されているモニタリングポストの1時間当たり0.1マイクロシーベルト程度に比べおよそ18倍高い値です。
また、地表から1センチの高さでは、1時間当たり70.2マイクロシーベルトでした。

このため東京電力が2日、この場所の周辺の除染を再び行った結果、放射線量は1時間当たり0.44マイクロシーベルトになったということです。
環境省は「この周辺の放射線量が高かった理由は、今のところ不明で原因を確認中だ。さらに詳しくモニタリング調査を実施している」としています。

楢葉町「残念」 
Jヴィレッジ近くの駐車場付近で周辺より高い放射線量が測定されたことについて、楢葉町くらし安全対策課は「除染が終わり地域の拠点として運営を再開しにぎわいを取り戻していた中でこのようなことが分かり、残念だ。東京電力には再点検やモニタリングを行って安全を確認するよう要望した」とコメントしています。

また、Jヴィレッジの鶴本久也専務は「利用者にご心配をおかけして大変申し訳ない。東京電力から除染などの対応を行ったと聞いているが、安全に利用してもらえるよう努めたい」とコメントしています。

東電「結果踏まえ適切に対応」 
東京電力は「現在、原因などを含めて詳しく分析しています。その結果を踏まえ、適切に対応してまいります」とコメントしています。

聖火リレー大丈夫?Jヴィレッジ周辺を東電がこっそり除染
日刊ゲンダイ 2019/12/06
「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)は東京電力が福島県に寄付したスポーツ施設。11年3月の第1原発事故の際に対応拠点として使われた。来年の東京五輪聖火リレーの出発地点としても有名だ。
 そのJヴィレッジに異変が起きた。グリーンピース・ジャパンが周辺を測定したところ、地表面接触で毎時71マイクロシーベルト、高さ1メートルで1・7マイクロシーベルトの放射線量が計測されたのだ。これは除染の目安である毎時0・23マイクロシーベルトの308・7倍、原発事故前のレベルの実に1775倍に達するという。
「Jヴィレッジは福島第1原発から約20キロ。海外から『聖火リレーの出発地点だが放射線は大丈夫?』との問い合わせがあったため、10月26日にホットスポット探索を行い、町営駐車場などのくぼ地や柱の下で高い線量が測定されたのです。聖火リレーで大勢の人が集まるため環境大臣あてに書簡で報告しました」(グリーンピースの鈴木かずえ氏)
 これを受けて東電は今月3日、Jヴィレッジ周辺の土壌を除去した。
「グリーンピースさんが環境省に報告したご指摘が情報として伝わってきたため再度計測。報告と同じ数値が出たので、横80センチ、縦50センチの土壌を撤去しました」(東電広報部)
 Jヴィレッジは昨年7月に一部再開し、今年4月に全面再開した。東電は道路の舗装などを含めて汚染除去を徹底してきたというが……。
それでも高い線量が計測されたということは見落としがあった証拠。汚染除去の実効性に疑問符をつけざるをえません。今後は従来の方法でなく、広範囲のモニタリングをして欲しいと思います」(鈴木かずえ氏)
 事故発生から8年以上が経過しながら、いまだに残る放射線の恐怖。聖火ランナーの健康は大丈夫か。