2019年9月12日木曜日

12- 大熊町オフサイトセンター解体始まる 跡地はまちづくりに

 原発事故時に重要な役割を果たすオフサイトセンターは、福島第一原発から5キロ離れた大熊町に建設されましたが、事故時周囲の放射線量が急上昇すると内部への放射能の侵入が防げなかったことなどから、爆発の4日後に撤退し福島県庁に機能を移転しました
 その解体が10日に始まり跡地は町づくりに活用する予定です。
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オフサイトセンター解体始まる 福島・大熊町、跡地はまちづくりに活用
河北新報 2019年9月11日
 東京電力福島第1原発事故で現地対応の拠点となった福島県大熊町の旧原子力災害対策センター(オフサイトセンター)の解体工事が10日、始まった。東日本大震災の発生から11日で8年半。環境省は年度内の解体完了を目指す。
 センターは鉄筋コンクリート2階、延べ床面積1230平方メートル。事故前の町中心部で、帰還困難区域内に再び居住できる環境を整備する特定復興再生拠点区域内にある。
 初日は作業員と環境省の職員ら約30人がセンター内に散乱する物品を搬出。再資源化可能な不燃物を分別して処分する。
 
 福島県は事故対応の教訓を後世に伝えるため、一部備品の保存・展示に向け運び出しを終えた。環境省によると、重機による本格解体は10月中旬を予定。隣接の県原子力センターは県が備品搬出を終え次第、解体に着手する。両センターの解体後、町有地である敷地約2700平方メートルは町が新たなまちづくりに活用する。
 
 オフサイトセンターは事故時、周囲の放射線量が急上昇したため住民避難の支援など十分な役目を果たせず、発生から4日後に福島県庁に機能を移転2016年7月に南相馬市と同県楢葉町にそれぞれ再整備された
 
 
福島第一原発の事故対応拠点を解体…想定甘く機能せず
読売新聞 2019年9月10日
 東京電力福島第一原発で事故が起きた際の拠点として設置されながら、想定の甘さを示す事例の一つとされた旧オフサイトセンター(OFC、福島県大熊町)の解体が10日始まり、机やイスなどをトラックで搬出した。環境省によると、10月中旬から建物を壊し、今年度中に更地にする。
 
 OFCは原発の西約5キロにあり、2011年3月11日の東日本大震災直後、非常用発電機が故障。放射線に対する防護も不十分で、水素爆発後の同15日に撤退を余儀なくされ、放射線量や負傷者数を記したホワイトボードなどが残された。