福島第一原発立地町の双葉町の伊沢史朗町長は、同町が約30年前に設置し、現在は撤去されている「原子力明るい未来のエネルギー」などの標語を掲げたPR看板を、同町にオープン予定の県のアーカイブ拠点施設「東日本大震災・原子力災害伝承館」に展示する方向で、県と協議する考えを示しました。
未来に教訓を伝えるための貴重なものですが、横16m、縦2mと極めて巨大なのでどうなりますが。
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事故後撤去の原発PR看板、福島・双葉町が県と展示協議へ
毎日新聞 2019年9月13日
東京電力福島第1原発が立地する福島県双葉町の伊沢史朗町長は12日の町議会定例会で、事故後に撤去した原発PR看板について「みなさんに見ていただくことが、大震災と原子力災害を忘れないために必要だ」と述べ、来年夏、同町にオープン予定の県のアーカイブ拠点施設「東日本大震災・原子力災害伝承館」での展示へ向けて、県と協議する考えを示した。岩本久人町議の一般質問に答えた。
看板は、町が約30年前、町内2カ所に道路をまたぐ形で設置し、「原子力明るい未来のエネルギー」など町民から公募した四つの標語を掲げていた。しかし事故による全町避難後、老朽化で落下などの危険があるため、2015年12月に撤去し、文字パネルは県立博物館(会津若松市)に預け、支柱などは町内で保管している。
県は今月、地上3階建ての伝承館の概要を発表したが、横16メートル、縦2メートルに及ぶ看板の展示については言及していない。伊沢町長は室内での展示は大きさがネックになることを念頭に「外にということもなくはない」とした。
県生涯学習課によると、展示内容や展示方法は今後、県が内部で検討して決める予定で、原子力看板については「大きさの問題や他の資料とのバランスも考えて展示内容を決めたい」とした。
質問した岩本町議は、原発との共存を進めた岩本忠夫・元町長の長男。「看板は原子力行政に協力してきた町のシンボル。『負の遺産』にしないよう、未来に教訓を伝えるために有効活用してほしい」と話した。【乾達】