東北電力の上越火力発電所1号機が発電効率63・62%を達成し、ギネスの世界記録「最も効率の高い発電設備」の認定を受けました。同機は液化天然ガス(LNG)を燃料とするコンバインドサイクル方式です(⇒最初に圧縮空気の中で燃料を燃やしてガスを発生させ、その圧力でガスタービンを回して発電を行い、その高温の排ガスでボイラー水を沸騰させ、同軸の蒸気タービンを回して発電を行う方式)。
原発の発電効率は一律にほぼ30%なので、これはその倍以上の効率です。発電に寄与しない熱量は冷却用海水を加温することに使われるので、原発による海水暖め量はこれの2倍以上ということになります。原発が海水暖め器といわれる所以です。
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ギネス世界記録に認定、東北電力が最新鋭「火力発電」で発電効率63.62%達成
ニュースイッチ 2023/2/6
東北電力の上越火力発電所1号機(新潟県上越市)が発電効率63・62%を達成し、ギネスの世界記録「最も効率の高い発電設備」の認定を受けた。同機は液化天然ガス(LNG)を燃料とし、出力57万2000キロワット、2022年12月1日に運転を開始した最新鋭機だ。
【写真】↓ 世界記録を達成した「上越火力発電所1号機」
https://newswitch.jp/image/35691
同社は84年に日本で初めて東新潟火力発電所(新潟県聖籠町)で大容量コンバインドサイクル発電設備を採用した。上越1号機はこれまで蓄積した技術や知見を設計に生かし、三菱日立パワーシステムズ(現三菱パワー)と共同開発した「強制空冷燃焼器システム採用次世代ガスタービン」を採用することで世界最高の発電効率を達成した。