2023年2月25日土曜日

「国と規制委は説明を」 東海村長、原発運転期間延長巡り

 東海第二原発が立地する茨城県東海村の山田修村長は24原発の60年超運転を可能にする法改正を目指す国の方針に対応するため、原子力規制委が新たな規制制度案を決めたことについて、「国民に理解してもらうような説明があるべきだ。国、規制委がどう国民に説明するかを見ていく」と述べまし

 原子力ムラのかなめ(要)となっている経産省の主導で一挙に60年超運転が可能になった訳なので、国と規制委には国民が納得できる説明をすべき義務があります。
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「国と規制委は説明を」 東海村長、原発運転期間延長巡り 消防車出動要請増で苦言も
                         東京新聞 2023年2月25日
 原発の六十年超運転を可能にする法改正を目指す国の方針に対応するため、原子力規制委員会が新たな規制制度案を決めたことを巡り、日本原子力発電東海第二原発が立地する茨城県東海村の山田修村長は二十四日の記者会見で、「国民に理解してもらうような説明があるべきだ。国、規制委がどう国民に説明するかを見ていく」と述べた。
 規制委の議論では、石渡明委員が「科学的、技術的な新知見に基づくものではない。安全側への改変とは言えない」などとして規制案に反対。委員の意見が割れたまま、異例の多数決で決定した経緯がある。
 山田村長は「専門家の一人がそういう話をするということなら、そういう側面もあるのだろう。国の方で、その意見も含めてきっちり説明責任を果たしてもらいたい」と求めた。
 東海第二原発は二〇一一年五月以降、新規制基準への対応などのため停止中。四十年の運転期限を迎える直前の一八年十一月、最長二十年の運転延長の認可を得たが、新たな制度が施行されれば、審査などによる停止期間は運転期間から除外されることになる。
 一方、村長はこの日の会見で、東海第二など村内の原子力施設で昨秋以降、「非火災」と判断されたケースも含め消防車の出動要請が急増していることに「身近なところの安全管理が壊れているのだろう」と苦言。「上からしかりつけるというよりは、なぜそういうことになったのかを現場で考えられるような文化、風土を作っていくしかない」と促した。 (宮尾幹成)

◆村長と直接対話、本格化へ 再稼働問題もテーマ 東海村新年度予算案
 東海村は二〇二三年度、無作為に選ばれた村民が山田修村長と直接対話するタウンミーティング(TM)を本格的に始める。新年度一般会計当初予算案に事業費約百六十万円を計上した。村内に立地する東海第二原発の再稼働問題についても、原則としてテーマに含める方針という。
 村は二〇年十二月〜二一年十二月、無作為抽出の村民が原発について話し合う「自分ごと化会議」を全五回開催。会議を終えた参加者たちが、原発への賛否を問わず多様な村民が参加する議論の場を引き続き設けるよう提言したのを受け、二二年度は六地区で試行的にTMを開いた。
 新年度のTMは六〜八月と九〜十一月に、二つの中学校区でそれぞれ三回ずつ、計十二回実施。主なテーマは「まちづくり」とするが、山田村長は二十四日の記者会見で「まちづくり(の議論)をやっている時に、原子力を除いて福祉と教育の話だけというのはバランスが悪い」と述べ、原発の話題も毎回取り上げるべきだとの考えを示した。
 当初予算案は、三月一日開会の村議会定例会に提出する。(宮尾幹成)