2021年7月9日金曜日

福島第1原発 排水溝で濃度急上昇

 福島第1原発5、6号機側の放射性廃棄物の一時保管エリアの排水溝で、7日夜に放射能濃度が急上昇しまし近くで天板のずれた汚染土壌入りの金属容器2個が見つかり、容器内から雨水があふれ出ていたので、それが汚染源と推測されます。

 付近には構内を西から東に横切る川が流れていて、既に汚れた水が海に流出した可能性があります。
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福島第1原発 排水溝で濃度急上昇 汚染水、海に流出か
                         河北新報 2021年07月09日
 東京電力は8日、福島第1原発5、6号機側の放射性廃棄物の一時保管エリアの排水溝で、7日夜に放射能濃度が急上昇したと発表した。近くで天板のずれた汚染土壌入りの金属容器2個が見つかり、容器内から雨水があふれ出ていたことが判明。付近には構内を西から東に横切る川が流れており、既に汚れた水が海に流出した可能性がある

 東電によると、天板のずれた金属容器2個の中にたまっていた雨水の放射能濃度は、それぞれ1リットル当たり7万9000ベクレルと3万3000ベクレル。汚染土壌はフレコンバッグに詰められており、2015年12月以前に容器に封入された。天板がずれた時期や原因は不明。
 濃度上昇が確認されたエリアには、放射性廃棄物の入ったコンテナ361個と金属容器28個などが平積みされているが、現時点で他のコンテナや金属容器に目立った異常はないという。
 7日は第1原発周辺で1日30ミリの雨が降り、エリア南側の排水溝で1リットル当たり930ベクレルの放射能が検出された。含有するセシウム137の濃度は環境放出の基準限度の約4倍に当たる1リットル370ベクレルだった。6月29日に採取したエリア北側の水質分析用排水升(ます)の水からも1リットル750ベクレルの濃度を確認した。

 これまでの検査で河口の放射能濃度に異常はなかったが、排水溝の水は直接川に流れ出る構造になっている。東電は金属容器内の水と排水溝の水を詳細に分析し、汚染源かどうかの特定を進めるとしている。