原子力規制委は7日の定例会合で、4月に改正した原子力施設の新規制基準に基づき、九州電力玄海原発の耐震設計の目安となる基準地震動について、再審査の必要があると正式に決めました。
これまで未知の震源による地震は、04年北海道留萌地方の地震を基に審査していましたが、精度を高めるため00~17年観測の89件を基に計算モデルを新に作成し、再稼働済みの原発でも審査を受け直す必要があるとしました。敷地周辺に目立った活断層がない九州電力川内原発などが再審査の可能性があるとされていました。
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玄海原発の地震動、再審査へ 規制委、九電主張退ける
共同通信 2021/7/7
原子力規制委員会は7日の定例会合で、4月に改正した原子力施設の新規制基準に基づき、九州電力玄海原発(佐賀県)の耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)について、再審査の必要があると正式に決めた。再審査は不要とする九電の主張を退けた。
九電は「判断を真摯に受け止める。準備が整い次第、審査を申請する」とした。
改正された基準では、断層などの痕跡が地表に現れない「未知の震源」による地震を、規制委が作成した新手法で評価することを要求。審査に合格済みの原発にも適用され、九電川内原発(鹿児島県)と日本原子力発電東海第2原発(茨城県)は、両社が自ら再審査を申請している。