2013年12月9日月曜日

「もんじゅ」の廃炉を訴え全国集会

 7日、福井県敦賀市高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を求める全国集会が開かれ、福井県内外から約1千人が集まりました。
 集会は1995年12月8日に「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故を起してから丸18年となるのを機に開かれたものです。
 
 高速増殖炉「もんじゅ」「動燃※1」時代の1970年にスタートし、以後40年以上に渡り 延べ1兆円を超える巨費が投じられてきましたが、いまだに全く動く気配はありません。それどころかもう18年間も停止したままであるにもかかわらず、それを維持するだけで1日に5,500万円という巨費が掛かる最大の金食い虫です。
 (1 動力炉・核燃料開発事業団。最近、原研=日本原子力研究所と一緒になり、日本原子力研究開発機構に変わる
 
 高速増殖炉の熱媒体として使用される液化ナトリウムは、空気や水に触れると爆発するために、一旦爆発事故等が起きれば手の施しようがありません。
 そうした危険性や技術的な見通しのなさから、先進各国は次々と高速増殖炉の実証研究から撤退しましたが、日本だけは役人が一旦決めたことは変更しない主義なので、世界で唯一、営々とこの不毛の実証研究・実証実験2を続けてきました。
 京大の小出裕章氏が常に厳しく批判しています)
 
 日本原子力研究開発機構は、総勢3800人・年間経費1900億円という巨大な組織ですが、今年の春頃に原子力規制委が1万点を超える機器の点検漏れを指摘するなど、実にいい加減な管理をしていたことが明らかにされました(理事長は後に引責辞任)。
 同機構はいまは原子力村の特権で「除染事業」の総元締めに活路を見出したようですが、そんないい加減な組織が「もんじゅ」の研究・運転管理を格好の飯のタネにするのは許されません。
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もんじゅ廃炉訴え全国集会 原発反対派、デモ行進
福井新聞 2013年12月8日
 1995年12月8日に起きた高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のナトリウム漏れ事故から丸18年となるのを前に、原発反対派が7日、もんじゅの廃炉を求める全国集会を同市白木などで開いた。1万点を超える機器の点検漏れが発覚した点を指摘し「日本原子力研究開発機構に、危険なもんじゅを運転する資格はない」などと、廃炉を訴えた。
 
 原発反対県民会議、NPO法人原子力資料情報室などでつくる実行委員会が主催し、県内外から約千人(主催者発表)が集まった。 
 
 もんじゅを望む白木海岸で、原発反対県民会議の森永慶治常任幹事は「廃炉に向けて意思統一を図っていきたい」とあいさつ。同会議の中嶌哲演代表委員は「原発再稼働に反対する世論と安倍政権の姿勢はねじれている。国民の大運動を巻き起こす時期に来ている」と団結を呼び掛けた。 
 
 冷たい雨が降る中、参加者は「もんじゅが廃炉になるまで戦うぞ」「住民の命を危険にさらすな」などとシュプレヒコールを上げ、もんじゅのゲート前までデモ行進。原子力機構の青木寧管理課長に廃炉を求める要請文を手渡した。 
 その後、同市プラザ萬象でルポライターの鎌田慧さんら5人が講演した。