2025年5月8日木曜日

08- 川内原発増設に「反対」51%、賛成を8ポイント上回る 理由は「安全性に疑問」最多 南日本新聞意識調査

 南日本新聞社が鹿児島県民を対象に4月実施した意識調査によると、九電川内原発に新たに原発を建設することについて、反対と答えた人は51.0%で、賛成の42・6%を8・4ポイント上回りました。反対の理由は「安全性に疑問があるから」が最も多く、37・8%でした。政府は2月に改定したエネルギー基本計画で、廃炉が決まった原発の建て替え場所を同じ電力会社の別の原発敷地内とすることを容認しています。

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川内原発増設に「反対」51%、賛成を8ポイント上回る 理由は「安全性に疑問」最多 南日本新聞意識調査
                            南日本新聞 2025/5/5
 南日本新聞社が鹿児島県民を対象に4月実施した意識調査によると、九州電力川内原発(薩摩川内市)に新たに原発を建設することについて、反対と答えた人は51.0%で、賛成の42.6%を8.4ポイント上回った。反対の理由は「安全性に疑問があるから」が最も多く、37.8%だった。
  【写真】〈関連〉原発に関する意識調査の結果をグラフで分かりやすく
 政府は2月に改定したエネルギー基本計画で、廃炉が決まった原発の建て替え場所を同じ電力会社なら別の原発敷地内とすることを容認した。玄海原発1、2号機(佐賀県)を廃炉作業中の九州電力の場合、川内原発の敷地内に事実上、増設することが可能になる。
 九電は「エネ基が改定したばかりで、社内で正式に議論する段階にはない」としている。
 調査では、増設に「反対」が27.4%、「どちらかといえば反対」が23.6%だったのに対し、「賛成」は24.9%、「どちらかといえば賛成」が17.7%となった。「分からない」は6.4%だった。

 反対の理由は「安全性に疑問」に続き、「使用済み核燃料の処分方法が決まっていないから」27.4%、「できるだけ早く再生可能エネルギーに移行すべきだから」21.4%、「他県の廃炉分を鹿児島県に建て替える必要はないから」6.8%、「電力供給量は足りているから」4.5%、「その他」2.1%となった。
 賛成の理由は、「電力の安定供給に欠かせないから」が74.7%に上った。次いで「地域の経済振興に必要だから」10.6%、「再生可能エネルギーが普及していないから」6.8%、「脱炭素電源だから」6.1%、「その他」1.4%、「国が進めているから」0.5%だった。
 増設への賛否を男女別でみると、男性は賛成が51.0%で反対(45.7%)を上回ったのに対し、女性は賛成25.3%、反対61.6%となり、反対が多数を占めた。
 年代別で賛成の割合は、20代73.6%、30代69.3%で、若い世代ほど高い傾向にあった。反対は70歳以上が58.7%、50代が51.2%、60代が50.9%と続いた。
 ▽調査の方法=鹿児島県内の18歳以上を対象に4月19、20の両日、固定電話と携帯電話に、コンピューターで無作為に発生させた番号をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。自動音声応答通話(オートコール)方式を採用。携帯電話で同意した人にはショートメッセージサービス(SMS)を使い質問に答えてもらった。1042人の回答を得た。性別の内訳は男性686人、女性339人、答えない17人。