2021年8月23日月曜日

23- トリチウム水の海洋放出 政府の風評対策案明らかに

 トリチウムなどを含む処理水を海に放出することで、農林水産物などへの風評被害を抑える対策案として、政府が公正な取引が行われるよう流通業者などに適切に指導し、必要に応じて取り引き実態を把握することやスーパーの販売員や旅館の従業員などが安全性について科学的に説明できるよう理解を深めるセミナーの開催などが盛り込まれていることが分かりました。多くは既存の対策の強化や拡充となっていて、対策の実効性がこれまで以上に問われることになります。
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福島第一原発 処理水の海洋放出 政府の風評対策案明らかに
                    NHK NEWS WEB 2021年8月22日
東京電力福島第一原子力発電所にたまるトリチウムなどを含む処理水を海に放出する方針を決めたことを受けて、農林水産物などへの風評被害を抑えるために政府が関係閣僚会議でまとめる対策の案が分かりました。
対策の案は、処理水の放出によって風評を生じさせないことと、風評に打ち勝ち、事業を継続できる仕組みの構築が柱となっています。
案では、公正な取引が行われるよう流通業者などに適切に指導し、必要に応じて取り引き実態を把握することやスーパーの販売員や旅館の従業員などが安全性について科学的に説明できるよう理解を深めるセミナーの開催などが盛り込まれています。
また、農林水産物を扱う企業などを対象にした相談窓口を東北を中心とした太平洋沿岸部の自治体や国の関連団体などに設けることや福島県を中心に原発事故で影響を受けている漁業者を対象にした支援事業を青森県から千葉県まで拡大することなども盛り込まれています。
ただ、多くは既存の対策の強化や拡充となっていて、風評被害が依然として残る中、対策の実効性がこれまで以上に問われることになります。

この案は、近く開かれる関係閣僚会議で、正式に決まる見通しです。