2021年8月2日月曜日

底引き網など「お試し漁業体験」 いわき市

 東日本大震災後 漁業者が減る中、いわき市といわき市漁協は、水産業に関心のある人材を掘り起こし将来の就業につなげたいとして、「お試し漁業体験」のプログラムを展開します。
 1日に始まった高校生向けのお試し漁業体験には2人が参加し、漁協幹部から漁具の説明を受けました。2人は日曜~金曜の6日間地区内にある移住促進施設に宿泊して底引き網漁を実際に体験します。
 一般の部は10月に計3回を実施する予定で、各回2人の参加希望者の募集するということです。
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底引き網など「お試し漁業体験」 いわき市などが新事業
                        河北新報 2021年08月02日
 福島県いわき市といわき市漁協が、。東日本大震災後、漁業者が減る中、水産業に関心のある人材を掘り起こし、将来の就業につなげたい考えだ。
 1日に始まった高校生向けのお試し漁業体験。参加した2人が漁協幹部から漁具の説明を受けた
 お試しプログラムは、同市久之浜地区で実施。参加者は地元漁師に「弟子入り」して漁船に乗り、底引き網漁を実際に体験する。水産加工業者の下で魚の加工技術も学ぶ。期間中は地区内にある移住促進施設に宿泊する。
 1回のプログラムは日曜~金曜の6日間一般の部は10月に計3回を実施する予定で、各回2人の参加希望者の募集を1日に開始した。年齢、性別、居住地などは問わない。応募後、面談を行う。
 一般の部に先立ち、地元の高校生を対象としたお試しプログラムが1日、始まった。小名浜海星高海洋科の3年生2人が参加し、漁協幹部から説明を受けた。
 同市の沿岸漁業の2020年の水揚げ量は979トン。震災前(10年)の18・6%にとどまる。漁協組合員は295人で震災前から約160人減少し、平均年齢は65歳で高齢化が進む。
 福島県の沿岸漁業は、東京電力福島第1原発事故後に続けてきた試験操業が3月末に終了。本格操業に向けた移行期に入っており、水揚げ量の拡大を目指している。技術習得には時間がかかるため、人材の確保が課題となっている
 いわき市漁協の江川章組合長は「水揚げ量を増やしていくには新しい力が必要だ。今回の取り組みをきっかけに1人でも2人でも漁業に興味を持ってもらい、水産業界の活性化につなげたい」と話した。

 一般の部の募集期間は31日まで。連絡先は市水産課0246(22)7487。