福島県は9月20日に開館する「東日本大震災・原子力災害伝承館」の展示内容を一部公表しました。長年にわたり原子力の推進を訴えた「原子力 明るい未来の エネルギー」のスローガンを掲示した門型看板については、大型写真グラフィックを掲出し「負の遺産」として後世に教訓を引き継ぐことになりました。
実物の展示については縦2・7m、横3・7mと大型のため、屋外への展示も含めて可否を検討しているということです。
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「原子力推進看板」展示へ 6ゾーン構成、伝承館9月20日開館
福島民友 2020年08月26日
県は25日、9月20日に開館する「東日本大震災・原子力災害伝承館」の展示内容を一部公表した。複合災害の発生を描く「災害の始まり」ゾーンには、双葉町で長年にわたり原子力の推進を訴えた看板「原子力 明るい未来の エネルギー」の大型写真グラフィックを掲出し、「負の遺産」として後世に教訓を引き継ぐ。
施設の展示エリアは震災・原発事故の時系列に沿った六つのゾーンで構成。県は資料として約24万点を収集しており、津波で被災した郵便ポストやガードレール、野生動物に荒らされた住家のふすま、避難先でのメッセージが残る黒板の実物など約150点を展示する。資料は定期的に更新し、来場のたびに新たな発見や教訓を得られる場とする。
29人の語り部が自らの体験を紹介するエリアも設け、震災、原発事故の悲惨さを肉声で伝える。県によると、原子力推進の看板は双葉町から実物の展示を求められているが、縦2.7メートル、横3.7メートルと大型のため、屋外への展示も含めて可否を検討しているという