相双食材の入賞レシピ料理 相馬・レストランで期間限定提供
河北新報 2020年08月14日
東京電力福島第1原発事故の被災地を対象に開かれた「相双・地産地消料理コンテスト」(福島県相双農林事務所主催)の入賞レシピを、相馬市の農家レストラン「菜の花」が期間限定で提供している。
コンテストは2015年から相双地方の食材を使った「和の創作汁物」「お米のレシピ」などのテーマで毎年開かれ、終了した19年までに計818件の応募があった。今年からは入賞レシピを店の実際のメニューに取り入れてもらう。
同店が選んだのは「青ばた豆とシラスチーズご飯」「かぼちゃすいとん汁」の2品。野菜の素揚げやデザートを加え「菜の花膳」として提供している。
店主の阿部真貴子さん(64)は「ご飯は相馬沖で取れたシラスと自家製ミニトマトなどを炊き込んだ。お客さんが『こんな食べ方があったんだ』と感心してくれる」と言う。
原発事故で福島県大熊町からいわき市に避難する大川原綾子さん(32)は、同県新地町の実家へ帰省中に家族と来店し「この店にはよく食べに来る。ご飯も野菜も本当においしい」と話した。
「菜の花膳」は29日までの水-土曜、昼食時に提供する。原則、予約が必要。連絡先は同店0244(35)2401。相双農林事務所は今後、地元の他の農家レストランや民宿に入賞レシピのメニュー化を働き掛ける。