原子力委員会が、日本のプルトニウムの最新の保有量は、去年末の時点で前の年より0・2トン減って45・5トン(いずれも『およそ』で)となっていると公表しました。この減分は、玄海原発3号機でプルトニウムを再利用する「プルサーマル発電」を実施したためなどとしています。
しかしまだ再処理工場が稼働していない中なので、減った分だけをピックアップしている可能性があり、未処理(未抽出)のプルトニウムを加味すれば減っていない可能性があります。というよりも現在国内に保管されている使用済み核燃料を再処理すれば、そこから膨大なプルトニウムが生み出されるという関係になっています。
それとは別に、共産党はプルサーマルによってプルトニウムが減量する分は、当初想定の4分の1に過ぎないという調査結果を発表しています。
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日本のプルトニウム保有量 前年より0.2トン減 去年末の時点
NHK NEWS WEB 2020年8月21日
国の原子力委員会が、日本のプルトニウムの最新の保有量を公表し、去年末の時点で、前の年よりおよそ0・2トン減って、およそ45・5トンとなっています。
プルトニウムは核兵器の原料にもなることから、透明性を確保するため、原子力委員会が毎年、保有量を明らかにしていて、21日、去年末時点のデータが公表されました。
それによりますと、国内で保管している分が8・9トン、イギリスとフランスでの海外保管分が36・6トンで、合わせておよそ45・5トンとなっています。
これは、前の年に比べ、およそ0・2トンの減少で、原子力委員会によりますと、佐賀県にある玄海原発3号機でプルトニウムを再利用する「プルサーマル発電」を実施したためなどとしています。
日本政府は、使いみちのはっきりしない、余剰なプルトニウムを保有しないことを国際的に約束していますが、現状、プルサーマル以外に使いみちはほとんどない状態で、プルトニウム利用をめぐっては、課題が山積しています。