柏崎刈羽原発を再稼働する際に、事前同意を得る対象を原発から半径30キロ圏の市町に拡大することを目指す県内市町の議員有志の研究会が、8月末に設立されるということです。
研究会には、原発から半径5~30キロ圏の避難準備区域(UPZ)にある8市町全てから議員約30人が参加する予定で、保守系議員も含まれます。
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柏崎原発 30キロ圏市町議が研究会 再稼働事前同意の範囲拡大目指す
新潟日報 2020/08/04
東京電力が柏崎刈羽原発を再稼働する際、事前同意を得る対象を原発から半径30キロ圏の市町に拡大することを目指し、新潟県内の市町の議員有志が研究会を設立することが3日、関係者の話で分かった。首長にも理解を求め、新たな安全協定の締結を目指す。8月末に設立総会を開く予定で最終調整を進めている。
2011年の東電福島第1原発事故後、国の新規制基準に適合した他県の原発は、県と立地自治体だけの同意を得て再稼働してきた。本県で立地自治体の柏崎市、刈羽村以外にも事前同意を求める動きが広がれば、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を目指す東電の対応に影響を与えそうだ。
研究会には、原発から半径5~30キロ圏の避難準備区域(UPZ)にある8市町全てから議員約30人が参加予定。保守系議員も含まれ、超党派となる見通しだ。
東電は柏崎刈羽原発について、県、柏崎市、刈羽村と安全協定を結んでおり、再稼働には3者の同意が必要とし、その範囲の拡大には慎重だ。ただ、新潟日報社が5~6月に県内全30市町村長に行ったアンケート調査では、7人が30キロ圏の市町村の同意を、4人が県内全市町村の同意を得るべきとの考えを示した。
一方、茨城県では、日本原子力発電が東海第2原発の再稼働について、立地する東海村の他、30キロ圏の5市から事前同意を得るとする新たな安全協定を18年に結んだ。
本県で設立予定の研究会は「茨城方式」と同様、本県でも30キロ圏の事前同意を盛り込んだ安全協定を東電と関係自治体とで結ぶことを目指す。今後、賛同議員を増やすと同時に協定案も作成する予定だ。