青森・原燃の高レベル貯蔵施設は新基準適合 規制委決定
河北新報 2020年08月27日
原子力規制委員会は26日の定例会合で、日本原燃の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(青森県六ケ所村)が新規制基準に適合していると認める「審査書」を委員5人の全会一致で決定した。
審査書は、耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)を最大加速度700ガルと設定。火災対策や火山灰、竜巻対策も盛り込んだ。敷地は海抜55メートルにあり、津波の影響は受けないとした。
同センターは高レベル放射性廃液を固めたガラス固化体を空冷貯蔵する施設で、1995年に操業を開始した。国内の原発から生じた使用済み核燃料の再処理を英国とフランスに委託し、それぞれ520本、1310本のガラス固化体が返還されている。
最大容量は2880本。英国からさらに約380本が返還される予定。同センターで最長50年間保管する。新基準に対応するため、原燃は一時受け入れを中断。耐震補強など安全対策工事などを講じた上で再開する。
原燃は審査書の決定を受け、11月としていた安全対策工事の完了時期を2021年度上期に延期すると発表した。