2020年8月11日火曜日

女川再稼働 住民説明会参加低調 「なぜ今」かも

 女川原発2号機の再稼働を巡り、30キロ圏内の住民らを対象に開いている説明会の参加者が9日の例では26%などと低調であることを河北新報が取り上げました。
 直近はお盆を挟んだ時期という季節的な要因も重なっていますが、再稼働に慎重な市民団体は「なぜ急いで開くのか」と疑問視しています。
 手続きの煩雑さが要因と指摘する声もあり、いわゆるお役所仕事の弊害も否定できないようです。
 説明会で出される疑問に的確に答えているのかも重要な要因になると思われます。
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女川再稼働 宮城県住民説明会「なぜ今」参加低調
河北新報 2020年08月10日
 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、県が原発30キロ圏内の住民らを対象に開いている説明会の参加者が、募集定員の3分の1と低調だ。新型コロナウイルスの影響が続く上に、お盆を挟んだ季節的な要因も重なった。住民の意見は村井嘉浩知事が「地元同意」の是非を判断する材料の一つ。再稼働に慎重な市民団体は「なぜ急いで開くのか」と疑問視する

 石巻市河北総合センターで9日あった第4回説明会。重大事故時の原子炉格納容器の破損防止策、広域避難計画の実効性を巡り質疑応答が白熱したが、参加者は103人。定員400人の25.8%にとどまった
 県は市内に加え、原発事故で段階的な避難が必要な緊急防護措置区域(UPZ)の登米市と涌谷町からの来場も見込んだが、申し込みは予想を大きく下回った。会場は400人収容できるアリーナを取りやめ、センター内にある200人の文化交流ホールに移した。
 県原子力安全対策課の担当者は「UPZ北部の住民が足を運びやすい場所を選んだ。もっと多くの人が来ると思ったが…」と首をかしげた。
 他の会場も軒並み定員割れしている。19日まで開く7カ所の状況は表の通り。定員に対する参加率は女川44.3%、牡鹿22.0%、石巻35.8%。9日の河北を含めた4回の平均は33.4%だった

 説明会は事前申込制で、来場時には本人確認書類の提示が求められる。新型コロナで「3密」の回避が必須とはいえ、手続きの煩雑さが低参加率の要因と指摘する声がある。
 会場では途中退席も少なくない。石巻市のある女性は「お盆の時期で用事がある」と帰路を急いだ。同市の男性は「話が専門的で難しい」と釈明した。
 東北電は4月、女川原発の安全対策工事の完了時期を2020年度から22年度に延期すると発表した。同市の市民団体「女川原発の避難計画を考える会」の原伸雄代表は「県内もコロナの感染確認が続き、お盆の準備で忙しい。長い時間をかけて説明する機会を設けるべきだ」と訴える。