福島県内では15日、5つの村で「盆の成人式」が行われました。
浜通りで唯一の「盆の成人式」を行った川内村では、川内小4年生のときに福島第1原発事故を経験し、全村避難を余儀なくされた新成人28人のうち11人が出席しました。
1分間スピーチで遠藤圭悟さんは「来年は村に戻り、農業を引っ張っていきたい。このような機会でしかみんなと会えない。再会できて良かった」と語りました。
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大切な古里...新たな決意 川内・盆の成人式、感染防止策を徹底
福島民友 2020年08月16日
県内では15日、五つの村で「盆の成人式」が行われた。例年は会津地方を中心に十数町村で行われるが、新型コロナウイルスの感染拡大により、延期する自治体が相次いだ。このうち、浜通りで唯一の「盆の成人式」を行った川内村では、新成人28人のうち11人が出席し、大切な古里で大人としての決意を新たにした。
川内村の今年の新成人は、川内小4年生のときに、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を経験し、全村避難を余儀なくされた。今回の式で、震災後に初めて再会した新成人もいた。会場の村コミュニティセンターでは、受付で検温や手指消毒を行ったり、座席の間隔を空けたりするなどの感染防止策を徹底。交流パーティーは取りやめとした。
式では、遠藤雄幸村長が秋元美空(みく)さん(19)=菅原学園仙台総合ペット専門学校2年=に成人証書を手渡した。新成人を代表して、双葉地方森林組合に勤める三瓶将哉さん(19)が「それぞれ進んだ道で成長し、社会に貢献できるよう努力したい」と誓いの言葉を述べた。
式後には、恒例の1分間スピーチが行われ、出席者や恩師が近況の報告や目標を語った。
県農業総合センター農業短期大学校水田経営学科2年の遠藤圭悟さん(19)は「来年は村に戻り、農業を引っ張っていきたい。このような機会でしかみんなと会えない。再会できて良かった」と語り、晴れの日の思い出を心に刻んだ。