2021年12月27日月曜日

原発処理水放出 萩生田氏ら 福島県漁連に「説明尽くしたい」と

 萩生田光一経産相と石井正弘副経産相が23日、それぞれ福島県を訪れ福島第1原発にたまり続けるトリチウム水の海放出などの課題を巡り、福島県漁連会長や首長らと意見交換しました。

 萩生田氏は、野崎会長らと面談し、トリチウム水の海洋放出について「私が先頭に立って安全性や決定の背景、政府の対策について説明を尽くし、信頼関係を築いていきたい」と述べました。これに対し野崎会長は「陸上で保管すべき水が流されるのを、理解することはできない」と反対の立場を強調しました
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原発処理水放出 萩生田氏、福島県漁連と会談 「説明尽くしたい」
                        毎日新聞 2021年12月24日
 東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水の海への放出などの課題を巡り、萩生田光一経済産業相と石井正弘副経産相が23日、それぞれ福島県を訪れた。萩生田氏はいわき市で県漁連の野崎哲会長らと意見交換した。
 萩生田氏は、富岡町の帰還困難区域を視察した後、野崎会長らと面談した。あいさつで処理水の海洋放出に触れ、「漁業者が反対する中での決定で、心配をかけていることに改めておわびする。私が先頭に立って安全性や決定の背景、政府の対策について説明を尽くし、信頼関係を築いていきたい」と述べた。
 これに対し、野崎会長は「自分たちの生活の場(である海に)に(陸上で)保管すべき(処理)水が流されるのを、理解することはできない」と、海洋放出に反対との立場を強調。会談後の記者会見では「国が説明を尽くしたいという姿勢は分かる。それを見守りたい」と話した。
 一方、石井氏は相馬市と新地町を訪れ、首長と会談した。相馬市では報道陣に公開された面会の冒頭で「海洋放出は安全確保を大前提に、漁業者や自治体の理解をいただくために足を運びたい」とあいさつした。これに対し立谷秀清市長は「(海洋放出の決定は)エビデンスに基づき国が判断するものと思っているが、その弊害には適切に対応してもらいたい。漁業分野などの風評被害もできるだけ定量化してほしい。漁業存続のための支援などを積み重ね、地元の理解を得られるようにしてほしい」などと要望した。【柿沼秀行、尾崎修二】