2013年11月27日水曜日

原発・放射能ニュース 2013.11.26~30

 電子版の各紙に載った原発と放射能に関するニュースを掲示します(但し公開の範囲)。記事の掲載は原則として書き出し部分に留めますので、全文はURLをクリックしてご覧ください(URL記載のないものは公開の全文です)。公開期限後表示されなくなった記事を読みたい方はコメント欄にお書き下さい。(返信欄に表示します)
 
11.30
 
東電「データ開示必要性ない」 訴訟で被災者に回答拒否 福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発事故で健康や地域を損なったとして、県内外の被災者約2000人が国と東電に原状回復や月額5万円の慰謝料を求めていた訴訟で、東電が「津波の試算データを開示する必要性はない」と回答を拒否していることが29日、分かった。原告団を支援する「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発事故被害弁護団が明らかにした。
  福島地裁(潮見直之裁判長)で12日に開かれた第3回口頭弁論で、潮見裁判長は原告側の主張に沿い、東電に2008(平成20)年までに津波を試算したデータ資料を提出するよう求めていた。弁護団は「東電の対応は、裁判所との約束を踏みにじる不当なもの」と怒りをあらわにした。2日に本県と東京で会見を開き、今後の対応を説明する。
 
共用プール建屋へ移送 福島第一 使用済み核燃料22体 (東京新聞)
   (12月1日「4号機の核燃料の取り出しは順調に推移」本文記事参照)
 
11.29
 
福島第1原発:6号機の核燃料764体移動を完了 (毎日新聞
 東京電力は29日、廃炉を検討している福島第1原発6号機の原子炉内に残っていた核燃料764体を、同じ建屋内の使用済み核燃料プールに移動し終えたと発表した。
 6号機は原発事故当時、定期検査中のため運転を停止していたが、事故後も原子炉内に核燃料が入った状態のままだった。東電は10月21日からプールに移す作業をしていた。
 6号機のプールに事故以前から保管されていた940体と合わせ、プール内の核燃料は計1704体となる。東電はこれらを当面、プールで冷却する。5号機(事故時は点検停止中)についても、原子炉内に残っている548体を、今後使用済み核燃料プールに移動する。【奥山智己】
 
11.28
 
燃料プールに監視用カメラ落とす 福島第1原発3号機 (東京新聞)
 東京電力は28日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールで、水中のがれき撤去に向けた準備作業中、誤って監視用のカメラをプール内に落としたと発表した。カメラは重さ約5・5キロで、落下による燃料損傷の恐れはないとしている。
 東電によると、28日午前11時すぎ、監視用の水中カメラを遠隔操作で引き上げたところ、ケーブルが切れ、数メートルの高さから落下した。ケーブルを巻き上げすぎたことが原因で、巻き上げを止める安全装置も作動しなかったという。(共同)
 
廃炉・汚染水対策:200億円に政府、積み増しへ (毎日新聞)
 政府は28日、東京電力福島第1原発の廃炉・汚染水対策への国費投入を積み増す方針を固めた。既に、凍土遮水壁などに約470億円を投入する方針を決めているが、研究開発費として新たに200億円強を確保する方向で、対策の加速を図る。今年度の補正予算案に盛り込む方針だ。
 廃炉・汚染水対策をめぐっては、政府に国内外から780件の技術提案が寄せられた。政府は予算確保と並行して提案内容の検討を進め、有望な技術開発に国費を充てる方針。
 政府はこれまで廃炉・汚染水対策として、廃炉の技術開発に約1000億円を投入。このほか遮水壁の設置費用や汚染水を浄化する多核種除去装置(アルプス)の高性能化に計470億円を投入する方針を決めている。【清水憲司】
 
お寺が除染費用の賠償申し立て 東電に、福島県内 (東京新聞)
 真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)に属する福島県内の五つの寺は28日までに、東京電力福島第1原発事故に伴い今後必要となる除染費用として、東京電力に計約4600万円の賠償を求め、原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てた。支援する弁護団が明らかにした。大谷派は、寺がこれまでに取り組んだ除染費用を立て替える支援を始めた。
 賠償を申し立てたのは、福島市と二本松市、須賀川市、南相馬市の寺で、27日付。寺の名前は明らかにしていない。 (共同)
 
29日に使用済み核燃料移送 福島第1原発4号機 (東京新聞)
 東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールから共用プール建屋への使用済み燃料22体の移送が29日となることが28日、関係者への取材で分かった。当初は28日とみられていた。
 2011年3月の原発事故以降、原子炉建屋から使用済み燃料が移送されるのは初めて。燃料の移送作業は2回目で、前回(18~22日)は高い放射線を出さず、比較的リスクの低い未使用燃料22体だった。
 東電は26、27日の2日間で使用済み燃料22体を4号機プール内で輸送容器(キャスク)に収納した。 (共同)
 
11.27
 
11.26
 
海側井戸から91万ベクレル 第1原発、過去最高値 (東京新聞)
 東京電力は26日、福島第1原発の海側にある観測用井戸の水から、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり91万ベクレルの高い濃度で検出されたと発表した。
 ベータ線を出す放射性物質はこれまで、海側の別の井戸で7月に検出された90万ベクレルが最高だった。
 今回の井戸は2号機の東側で海まで約40メートル。水は25日に採取した。
 事故直後の2011年4月に極めて高濃度の汚染水の海洋流出が確認された作業用の穴から約40メートルしか離れていない。 (共同)
 
福島原発4号機:「使用済み」22体取り出しへ (毎日新聞)
 東京電力は26日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールから、2回目の燃料取り出しを始める。初回は安全性を優先して未使用の燃料を取り出したが、今回の作業では、事故後初めて使用済み燃料22体を取り出す。使用済み燃料は高い放射線を出すため、より慎重な作業が求められる。
 この日の作業は、18日に始まった初回とほぼ同じ工程。6班(各班6人)が2時間交代で臨む。まず輸送容器「キャスク」をプール内に沈め、22体を1体ずつクレーンでキャスクに詰める。キャスクへの収容後は、約30メートル下で待機するトラックに降ろし、約100メートル離れた保管設備「共用プール」に運ぶ。
 使用済み燃料の表面では毎時数千シーベルト以上という極めて高い放射線が出ている。キャスクへの燃料搬入は放射線を通さない水中で行われるほか、キャスク自体も放射線を遮蔽(しゃへい)する能力があり、東電は「トラブルさえなければ周辺環境への影響はほとんどないが、未使用燃料を扱った前回にも増して慎重に進めたい」としている。
 4号機プールには現在、計1511体(使用済み1331体、未使用180体)の燃料が保管されている。【鳥井真平】