2013年10月11日金曜日

IAEA事務局長 福島原発「世界の英知集め対処を」

 国際原子力機関(IAEA)の天野事務局長は10日、東京都内で講演、福島原発の汚染水漏れ問題について、「日本だけで海洋モニタリング(影響調査)を実施するのではなく、国際機関を関与させる必要がある。日本だけでやるのはやめてもらいたいと注文をつけました。

 これに関して前日(9日茂木経産相が天野氏に対して、「信頼性の高いモニタリングと情報発信の分野で協力してほしい」として、周辺海域の水質調査の信頼性向上や対外説明などで支援を求めたことについて、「実質的にはIAEAの権威で、汚染水の数値は危険のレベルではないと言ってくれいう依頼ではないのかと訝る見方がありました。

 経産相からの依頼と講演との関係は不明ですが、いずれにしても世界が納得できる信頼性と透明度を持って、外洋水質のモニタリングや情報発信を進めて欲しいものです。
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福島第1原発:IAEA事務局長「世界の英知集め対処を」
毎日新聞 2013年10月10日
 国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は10日、東京都内でのアジア調査会(会長・栗山尚一元駐米大使)主催の講演会で、東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題をめぐる日本政府の対応について「日本だけで海洋モニタリング(影響調査)を実施するのではなく、国際機関を関与させ、その結果を少なくとも英語で世界に発信すべきだ」と注文をつけた。

 また、福島第1原発の廃炉作業について「日本は高い技術を持つかもしれないが、大事故の経験はなく、外国と一緒にやるべきだと言ってきた」と指摘。そのうえで「日本だけでやりそうな気配になっているが、それだけはやめてもらいたい。未知の分野も多く、世界の英知を集めて行うべきだ」と強調し、国際的な枠組みを作って対処する必要があるとの考えを示した。【福岡静哉】


福島第一原発、港湾外の海水からも放射性物質
読売新聞 2013年10月10日
 東京電力は10日、福島第一原子力発電所の港湾外の海水から、放射性物質のセシウム137が1リットルあたり1・4ベクレル検出されたと発表した。
 港湾外でセシウムが検出されたのは、東電が採取を始めた8月14日以降初めて。同原発の沖合約1キロの地点で、8日に採取した。10日の採取では再び検出限界値を下回り、東電は「環境への影響はない」と説明している。