2019年2月8日金曜日

08- 「核のごみ」埋設、長期保管に不安 唐津で住民意見交換会

 NUMOと経産省は5日、原発から出る高レベル放射性廃棄物の埋設処分事業の意見交換会を唐津市で開きました。参加者は長期保管を不安視する発言をました。
 参加者が「数百年以上安全に管理できるのか」と質問したようですが、「核のゴミ」は10万年ほど保管する必要があり、数百年間管理すれば後は知らないでは済まされません。
 
 火山国日本には10万年の長期にわたって安定している地層は存在しないというのが、日本地質学会の公式見解です。それが安倍内閣になってからは全く無視されて、あたかも日本の至る所にそうした地層が存在するかのようにして、核のゴミの埋設処分が論じられ始めました。欺瞞もいいところです。
 NUMOの職員らは固い岩盤の地下に閉じ込めれば人間が直接管理しなくても安全に保管できると説明したということですが、仮に地中にそんな岩盤の層があったとしても、そこに到達するためには地下水の地層を通るので、恒久的(数万年間)な排水設備は不可避です。
 フィンランドのオンカロは、地表に露出している岩盤層がそのまま地下数百mまで連続しているという稀に見るものです。
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「核のごみ」埋設、長期保管に不安 唐津で住民意見交換会
佐賀新聞 2019年2月7日
 
 廃棄物はガラスとともに固め、地下300メートル以上の岩盤の中に埋めて処分する方針。現在、日本にある使用済み核燃料全てを再処理した場合、ガラス固化体は約2万5千本になる。国は2017年、処分場に適した地域とそうではない地域を色分けした「科学的特性マップ」を公表したが、候補地は決まっていない。
 意見交換会では、処分場を受け入れる自治体が現れなかった場合の対応や、数百年以上も安全に管理できるのかという質問が出た。NUMOの職員らは、地元の反対があれば施設を造ることはないと強調し、固い岩盤の地下に閉じ込めれば人間が直接管理しなくても安全に保管できるとした。
 
 終了後、経産省放射性廃棄物対策課の那須良課長は「処分場の候補地を決めている海外のケースは選定に数十年を費やしている。われわれも粘り強く分かりやすい説明で理解を求めていく」と報道陣に述べた。
 市内の田口弘子さん(60)は「膨大なお金と時間をかけて隔離しなければならない廃棄物が、いかに危険なものか改めて分かった」と話した。説明会は全国で開かれている。