2019年5月12日日曜日

四電で太陽光発電が需要の88%に 英では1週間火力発電がゼロに

 四国電力によると、今月5日の正午からの1時間、太陽光発電による最大出力がこの時間帯の電力需要の88%にあたる187万キロワットに達したということです。
 このため、本州に131万キロワットの電力を送るとともに、揚水発電所を稼働させたりして、需要と供給のバランスを維持しました。
 
 一方、4月にロンドンで 気候変動への対策を求める大規模なデモが続き、1000人近くの逮捕者が出る事態となった英国では、51日以来、同国内の石炭火力発電の供給が1週間連続でゼロになりました。
 今後ますます多くの再生可能エネルギーが接続されるにつれ、石炭なしの電力は普通のことになると見られています。
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太陽光発電が需要の88%に
NHK NEWS WEB香川 2019年05月08日18時08分
四国電力は、6日までの10連休の期間中、四国における太陽光発電の最大出力が電力需要の88%に達したと発表しました。
 
四国電力は、10連休の期間中、電力の供給が需要を上回って大規模な停電が起きるのを防ぐため、太陽光発電を一時停止させる出力制御を実施する可能性があるとしていました。
四国電力は、10連休中の電力需要に占める太陽光発電による電力供給の比率を発表し、それによりますと、今月5日の正午からの1時間、太陽光発電による最大出力がこの時間帯の電力需要の88%にあたる187万キロワットに達したということです。
このため、四国電力は、本州と四国を結ぶ2本の連系線を活用して本州に131万キロワットの電力を送るとともに、火力発電による電力供給を抑えたり、余った電力で水をくみあげてその後、放水して発電する揚水発電所を稼働させたりして、需要と供給のバランスを維持したということです。
 
四国では太陽光発電の発電能力が毎月2万キロワットずつ増えているということで、四国電力は、ことし秋ごろには台風による大雨で揚水発電所の活用が難しくなるなどして、出力制御を行う可能性があるとしています。
 
 
イギリスで1週間連続で石炭火力の接続がゼロに 
風力と太陽光は最大で原発18基分を供給
ガジェット通信 2019年5月9日16時30分
イギリスの大手送電事業者National Gridは、5月1日以来、同国内の石炭火力発電の供給が1週間連続でゼロになったことを明らかにした。1882年にイギリスで公用石炭火力発電が始まって以来、初めてのことだという。
 
石炭火力発電は原料の石炭が安いかわりに、地球温暖化の大きな要因となる二酸化炭素と、大気汚染の原因となる窒素酸化物、硫黄酸化物を大量に排出する。最新の高効率な石炭火力でも、二酸化炭素の排出量はLNG火力のほぼ2倍になるという。
欧州委員会では2050年までに二酸化炭素の純排出量をゼロにする方針を採択したが、イギリスのメイ政権は「直ちに対応する」と述べるにとどまり、法的拘束力のある具体的な策定には及び腰だ。そのため、4月にはロンドンで、気候変動への対策を求める大規模なデモが続き、1000人近くの逮捕者が出る事態となった。
ゼロ・エミッションに向けて民間の側から達成したこの新記録について、National Gridの役員は「今後ますます多くの再生可能エネルギーが接続されるにつれ、石炭なしの電力は普通のことになるでしょう。我々は2025年までにイギリスの電力を二酸化炭素の実質排出量ゼロの状態で運転できると確信しています」と述べ、市民たちも「石炭は国のために多くを成し遂げてくれたが、今や間違いなくさよならを言う時だ」「どこのメディアも伝えてないけどもっと称賛されるべき。よくやった!」「いいニュースだ。大きな節目として祝っておかないとね」と歓迎している。
 
イギリスの電力状況を伝えるグラフを見ても、石炭火力は1日の午後以来ゼロが続いている。一方で、風力が最大で原発11基分・39%、太陽光が原発7基分・21%にもなっているのがすごい。