北海道電力が再稼働を目指す泊原発3号機について、安全審査で合格とした国の原子力規制委に対し、再稼働に反対する市民団体が抗議文を提出しました。
泊原発を再稼働させない北海道連絡会 井上敦子事務局長は、「海底活断層の長さの問題であるとか火山の問題も含めて、まだまだ審議を続けるべきである」と語り、泊原発3号機の再稼働に反対する市民団体は、原子力規制委の審議は不十分で安全性は担保されていないと山中委員長宛に抗議文を郵送しました。
泊原発3号機の審査を当初からチェックし続けてきた北海道大の小野有五名誉教授(地質学)は、北電が主張する地層の境目や断層の切れ目は間違っているなどとして、「全て活断層であることを否定できない」と批判します。
また積丹半島沖にある海底活断層の長さについて、北電は22・6キロと仮定しましたが、小野氏はビーム測量で調べて活断層を推定する変動地形学の手法で、活断層が60~70キロに及ぶとした研究結果があるとして、規制委が定めた地質の審査ガイドが、音波探査と変動地形学的調査を「総合して判断することが重要」としていることを守っていない」と批判しています。活断層の長さが長くなれば地震のマグニチュードは増大します。
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「海底活断層の問題など…まだまだ審議続けるべき」泊原発3号機 安全審査合格に市民団体が抗議文提出
HTB北海道ニュース 2025/8/1
北海道電力が再稼働を目指す泊原発3号機について、安全審査で合格とした国の原子力規制委員会に対し、再稼働に反対する市民団体が抗議文を提出しました。
泊原発を再稼働させない 核ごみを持ち込ませない 北海道連絡会 井上敦子事務局長
「海底活断層の長さの問題であるとか火山の問題も含めて、まだまだ審議を続けるべきである」。
泊原発3号機の再稼働に反対する市民団体は、原子力規制委の審議は不十分で安全性は担保されていないと山中委員長宛に抗議文を郵送しました。
原子力規制委は7月30日、泊原発3号機について安全審査で合格としました。
北電は今後、地元自治体の同意を得て、再来年の早い時期の再稼働を目指していますが、市民団体は鈴木知事や周辺の自治体にも再稼働反対への理解を求めていく方針です。
泊村長、国と面会経て再稼働の是非を判断へ
共同通信 2025/8/1
北海道電力泊原発3号機が原子力規制委員会の審査に合格したことを受け、泊村の高橋鉄徳村長は1日、資源エネルギー庁幹部と4日に面会した上で再稼働の是非を判断する意向を明らかにした。具体的な判断の時期には言及しなかった。
泊村長、原発再稼働は「議会の意見聞く」
共同通信 2025/8/4
北海道電力泊原発3号機の再稼働を巡り、北海道泊村の高橋鉄徳村長は4日、資源エネルギー庁幹部と面会後、再稼働の是非の判断について報道陣に「まだスケジュールは申し上げられない。議会などの意見を聞いて判断する」と話した。
知事、再稼働の是非明言せず 北海道の泊原発審査合格で
共同通信 2025/7/31
原子力規制委員会の審査に合格した北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)の再稼働を巡り、北海道の鈴木直道知事は31日の記者会見で「まだ国から何の要請もなく、北海道電力からの説明も受けていない」と述べ、再稼働の是非や判断時期について明言を避けた。北海道電は知事や地元自治体の同意を得て、2027年の早期に再稼働したい考え。
鈴木知事は「(既に再稼働した)他の県では住民への説明会や意見聴取を経て知事が是非を判断している。こうした事例も参考にしながら、道議会での議論も踏まえて対応する」と話した。
北海道電は原発周辺や札幌市などで早ければ8月から再稼働に向けた説明会を開くと発表した。
経産相が泊原発再稼働進める方針伝達
共同通信 2025/8/1
武藤容治経済産業相は1日の閣議後記者会見で、北海道電力泊原発3号機が原子力規制委員会の審査に合格したことを受けて、北海道の鈴木直道知事に、再稼働を進めていく政府方針を電話で伝えたと明らかにした。