2020年1月5日日曜日

05- 規制委、密室で指導案排除 関電原発の火山灰対策

 古い話ですが、原子力規制委が1812月、関西電力に求める原発の火山灰対策を決める委員会(公開会議)に向けた非公開の事前会議の場で、2案のうち1案(「原発設置基準に不適合」としたもの)を退ける方針を決めたのに、議事録を作らず、参加者に配布した資料も回収・廃棄していたことが分かりました
 何故そんな不明朗なことをしたのでしょうか。この件で騒がれたくないという規制委の意図が透けて見えます。

 火山灰に関して関西電力は、鳥取県の大山が噴火した場合福井県内の高浜、大飯、美浜の3つの原発には敷地内で最大およそ10cmの降灰があると当初想定していました。
 しかし、その後大山からの距離がほぼ同じである京都府内の地層でおよそ25cmの火山灰の層が見つかったことから、降灰量を評価し直し最終的に高浜原発で21cm余り、大飯原発で19cm余り、美浜原発で13cm余りとする報告書をまとめました。
 驚くべきことに関西電力は当初10㎝の降灰があっても「問題ない」としたのでした。

 火山灰は一般の灰やホコリのような軟質なものとは全く違い、ガラス粉や鉱物の結晶片のような硬いもの(通電性もある)で出来ているので、例えばエンジンシリンダーの中に少量でも入れば直ぐに故障を起こします。要するに緊急用自家発電装置が動かなくなるということです。
 他にも電線をショートさせるなど、海外の例では、降灰量01~13cmで多大な支障をきたしています。
 関西電力(や規制委)の考えは甘いというしかありません。
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規制委、密室で指導案排除 関電原発の火山灰対策、議事録作らず
毎日新聞 2020年1月4日
(以下は有料記事のため非公開)