2020年1月12日日曜日

福島原発 凍土壁の冷却材漏れ

 福島原発の凍土遮水壁を冷却する冷却材が漏れたようです。
 凍土遮水壁は、地下水の建屋への流入を防止することによって汚染水の発生量を極小に抑え込むことを目的に構築したものですが、現実には凍土壁は穴だらけのため日量150トン~170トンもの地下水が建屋地下室(=格納容器底部)に流入しているということで当初の目的を達していません。
 従って冷却材が漏れたとしてもその影響は何もないというのが実情です。
 国や東電はトリチウム汚染水の海洋放流を目指して画策するのではなく、コンクリート製の遮水壁に作り直すべきでしょう。
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福島第一原発 凍土壁の冷却材漏れか 汚染水減らす対策で運用 
NHK NEWS WEB 2020年1月9日
福島第一原子力発電所の汚染水の発生を減らす対策として運用されている凍土壁の冷却材が一部で漏れたおそれがあり、東京電力では原因の特定を急いでいます。
凍土壁は福島第一原発の建屋の周囲の地盤を凍らせて、地下水の流入を防ぎ、汚染水の発生を減らそうと、4年前から運用が始まりました。

地中に凍結管を埋めて、その内部に地盤を凍らせるための冷却材を循環させる仕組みです。
東京電力によりますと、今月7日から8日にかけてこの冷却材をためているタンクの水位が下がったため、冷却材の循環を止めたところ、水位の低下はとまったということです。
このことから一部の凍結管から冷却材が漏れたおそれがあり、その量はおよそ1600リットルと推定されると発表しました。

東京電力では冷却材の循環を止めても、地盤がとけ始めるまで数か月かかるため、凍土壁の機能に影響はないとしていますが、原因の特定を急いで、補修などの対応を検討するとしています。