原子力規制委 福島第一原発2号機の原子炉建屋内を調査
NHK NEWS WEB 2020年1月30日
原子力規制委員会による東京電力福島第一原子力発電所の事故の調査で、30日、2号機の原子炉建屋内の汚染状況を調べる作業が行われ、ロボット操作の様子などが公開されました。
原子力規制委員会は、福島第一原発の現場の放射線量が低減したことなどを受けて、去年10月から事故の詳しい状況や原因を分析する調査を再開しています。
30日は、9年前の事故で核燃料が溶け落ちるメルトダウンを起こした、2号機の原子炉建屋の最上階のフロアの調査が行われ、報道陣に公開されました。
現場は放射線量が高いため、人が立ち入る代わりにロボットが投入されました。
操作は離れた場所にある免震重要棟から遠隔で行われ、放射線量を測る機器を付けたロボットが原子炉が真下にある床面の上を移動しながら汚染の状況を調べていました。
2号機は、事故で放射性物質を含む気体が大量に放出されたとみられていますが、どのような状況で、どこから外に漏れ出したのかなど詳しいことはわかっていません。
原子力規制庁の金子修一審議官は「網羅的な測定ができ、分析に十分なデータがそろったと思う。調査の結果は事故分析の一助にするとともに使用済み燃料の取り出しなど廃炉に必要な作業での被ばく対策にも役立てたい」と話していました。
規制委員会は、一連の調査の結果をことし中に報告書としてまとめる方針です。