愛媛県伊方原発で25日、1~3号機が停電するトラブルがあり、非常用発電機が作動して3秒(1・2号機)~10秒(3号機)後には復電しました。
比較的早急に停電から復帰することが出来たのにはそれなりの意義がありますが、短時間とはいえ全系統が停電したのは重大なことで、四国電力が原因が分かるまで定期検査を中断したのは当然でした。
「くろねこの短語」氏と「日々雑感」氏が厳しく糾弾するブログを発表しました。
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伊方原発が全電源喪失!! 福島第一原発の悪夢がよぎる!!
くろねこの短語 2020年 1月26日
いやはや、恐ろしい事態になっていたものだ。なんと、伊方原発が一時的とは言え全電源喪失したってね。伊方原発では先週も制御棒を誤って抜くなどのトラブルが起きていて、改めて広島高裁の再稼働差し止め判決の正当性が証明されたようなもんなんだね。
「全電源喪失は起こらない」と何の根拠もなしに国会で答弁した初老の小学生・ペテン総理の浅墓(=あさはか)さが思い出されるんだが、おそらくこの国の原発は極めて危険な状態にあるってことだ。なんてったって、原子力緊急事態宣言はいまだに解除されていないのだ。
四国電力は、「停電は送電線の部品の取り換え作業中に発生。送電線を保護するため異常な電流が流れた場合に電線を遮断する装置が作動し、停電が起きた」と説明しているようだが、まだ詳細は不明とか。地震や津波といった自然災害だけではなく、ヒューマンエラーだって原発にとっては脅威なんだよね。
福島第一原発のような過酷事故が起きたら、人間にはどうやったって制御できないんだから、とにかくすべての原発を一刻も早く廃炉にすること。そして、自然エネルギーへの転換をスピーディーに進めること。東京オリ・パラを前にして、やたら復興五輪の掛け声が喧しくなっているけど、そんなお祭り騒ぎに惑わされてはいけない・・・てなことを我が家のドラ猫に言い聞かせる雨模様の日曜の朝である。
未来の日本国民に対する現在を生きる日本国民の義務とは。
日々雑感 2020/01/26
「テレビ愛媛」よりの引用記事 省略
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「県と四国電力などによりますと、伊方3号機の定期検査で25日午後3時44分、送電線内で異常を検知した際に電流の遮断機を作動させる装置の交換作業中、この装置が作動し送電が遮断されました」という。総電源喪失、といえば福一原発の水素爆発事故を想起させる。
伊方原発はつい先日広島高裁で原発稼働停止の訴えが受け入れられ、四国電力は直ちに抗告している。しかし定検の最中に燃料棒を誤って引き抜くなどのトラブルが起きていた。今度は総電源喪失があったという。
その送電線は廃炉作業を進めている1号機と2号機にもつながっていて、一時的に発電所内のほぼ全ての電源が喪失した、という。直ちに復旧して問題はなかった、と四国電力はしているが、一時的であれ総電源喪失は重大事故だ。
廃炉に向けて作業をしている、というが1号機と2号機にも大量の使用済み核燃料が保管されている。それらは燃料プールに保管されていて、絶えず水を循環させて冷却し続けなければならない代物だ。
「四国電力は伊方3号機でトラブルが続いているため、定期検査の全ての作業を当面見合わせるとしています」と公報しているが、当分の間とはいつまでか、その間に何がどうなって定検作業を再開するのか。
停止判決が出たのだから、四国電力は定検ではなく、3号機も廃炉へ向けての作業に切り替えるべきではないか。
原発事故は危機的な事態を広範囲に及ぼす。日本中の原発は直ちに停止して、廃炉へ向けて取り組むべきではないか。それでも日本の国土と国民が放射能を被爆する危険性が完全に除去されるわけではない。ただ放射能汚染から国土と国民を守る第一歩に過ず、これから数万年を要する放射能の半減期へ向けて確実に国土と国民を守る作業の出発点に立つことだでしかない。しかし出発点にすら立っていない現状と比べれば、大きな第一歩となることは間違いない。それは未来を生きる日本国民に対する現在を生きる日本国民の義務である
伊方原発で一時電源喪失 放射性物質漏れはなし
NHK NEWS WEB 2020年1月26日
愛媛県伊方町にある伊方原子力発電所で25日、停電するトラブルがありました。非常用の発電機が作動するなどしたため、放射性物質が漏れるなどの影響はありませんでしたが、四国電力は原因が分かるまで定期検査を中断することにしています。
四国電力や愛媛県によりますと、25日午後3時40分ごろ、伊方原発で停電が起きるトラブルがありました。
すぐに非常用の発電機が作動するなどしたため、停電は解消しましたが、廃炉作業が行われている1号機と廃炉が決まっている2号機は3秒程度、定期検査中の3号機は10秒程度電源を喪失したということです。
このトラブルで、核燃料の冷却に問題はなく、放射性物質が漏れるなどの影響はありませんでした。
非常用発電機が作動したのは、記録が残っている平成11年以降初めてだということです。
当時、3号機では外部から電気の供給を受ける2系統の送電線のうち、バックアップ用の系統の安全装置に異常が無いか点検が行われていて、突然、電気が遮断されたということです。
1号機と2号機もこの系統で外部から電気の供給を受けていたため停電につながったということで、四国電力は原因を調べています。
伊方原発では、ことしに入ってから、3号機で核分裂反応を抑える制御棒が誤って引き抜かれるなど重大なトラブルが相次いでいて、事態を重く見た四国電力は、3号機の定期検査を中断することにしています。