2021年2月19日金曜日

震度6強に持たなかった福島処理水タンク 全体の強度を見直すべき

 東電は18日、福島、宮城両県で最大震度6強を観測した地震の影響で、福島第1原発の処理水や浄化途中の汚染水を入れているタンクのうち、少なくとも20基前後の位置が最大5センチずれていたと発表しました。

 直径に対して高さがそれほど大きくないタンクであれば、基準地震動に対してズレは生じない(⇒基礎ボルトが不要)という計算結果だったのでしょう。
 たまたま処理水タンクは目視でズレ(「破綻」)が確認されましたが、より複雑な構造をした重要な装置では目視では確認できない「破綻」が生じた可能性は十分にあります。
 要するに装置全体が「震度6強」には持たない設計になっているということです。
 東電はこれについての見解をまとめるべきです。
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地震で原発処理水タンクずれる 福島第1、東電の公表遅れ
                            共同通信 2021/2/18
 東京電力は18日、福島、宮城両県で最大震度6強を観測した地震の影響で、福島第1原発の処理水や浄化途中の汚染水を入れているタンクのうち、少なくとも20基前後の位置がずれていたと発表した。ずれは最大5センチ程度とみられ、水漏れやタンクの損傷は確認されていない。
 東電は地震発生翌日の14日午後1時ごろに最初のずれを確認したが「水漏れや設備の損傷ではない」として即時に公表せず「情報が整理できた」として18日に発表した。
 東電によると、ずれが起きたのは浄化途中の汚染水が入る十数基、多核種除去設備(ALPS)で浄化後の処理水を保管する数基など。