原子力規制委が、柏崎刈羽原発での制御室不正入室行為を把握しないまま、同原発の安全管理について定めた「保安規定」を了承していた問題で、更田豊志・規制委委員長は10日、「セーフティー(原発の安全性)と(核物質の)セキュリティーは(問われている本質が)異なる」と述べ、審査をやり直さない考えを示しました。
ウィキペディアによるとセキュリティは、「人、住居、地域社会、組織、資産などを対象とした、害からの保護。一般には保安のこと」とされています。
発言の意味が良く理解できませんが、もしも「制御室不正入室」が「原発の安全管理」と無関係という趣旨であればやはり釈然としません。
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柏崎刈羽原発不正行為問題 規制委、安全審査はやり直さず
毎日新聞 2021年2月10日
原子力規制委員会が、東京電力社員による柏崎刈羽原発でのセキュリティー上の不正行為を把握しないまま、同原発の審査で安全管理について定めた「保安規定」を了承していた問題で、更田(ふけた)豊志・規制委委員長は10日の定例記者会見で「セーフティー(原発の安全性)と(核物質の)セキュリティーは(問われている本質が)異なる」と述べ、審査をやり直さない考えを示した。
この問題は、同原発の所員が2020年9月20日、自分のIDカードが見つからず、他人のカードを使って不正に原発の中央制御室に入室。東電はその翌日にこの不正行為を、規制委の事務局を担う原子力規制庁に連絡した。
しかし、規制庁はすぐに規制委に報告しなかったため、規制委は9月23日の同原発の安全審査で、その不正行為を知らずに保安規定を了承していた。規制庁から報告を受けたのは、今年1月19日だった。