美浜原発3号機、23日午前10時に再稼働 10年間停止、
130人体制で安全確認
福井新聞 2021年6月23日
関西電力は6月22日、運転開始から44年を超えた福井県美浜町の美浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力82・6万キロワット)を23日午前10時に再稼働すると明らかにした。美浜3号機は2011年5月14日に定期検査入りして以降、約10年間停止している。県原子力安全対策課によると、10年間の停止後に再稼働するのは国内の商業炉で初めてで、海外でも例がないとみられるという。
運転期間を原則40年と定め、特別な審査に合格すれば「20年を上限に1回限り延長できる」とした東京電力福島第1原発事故後の新ルール下で、全国初の40年超運転となる。
関電は7月27日に営業運転を始める予定だが、原発に義務付けられたテロ対策施設が設置期限までに完成せず、10月23日に運転停止するとも明らかにした。
関電によると、22日は原子炉内の核分裂を抑える制御棒の駆動検査を問題なく終えた。また、福島事故後に関電の他の原発で再稼働経験のあるOBも含めて約130人体制で発電設備全体の「集中的な安全確認」を行った。関電は同日、「トラブルなどは発生しておらず工程通り進んでいる」とした。23日の再稼働時は、県や美浜町の幹部らが立ち会う。
美浜原発3号機が臨界 関電
時事通信 2021年6月24日
関西電力は24日、運転開始から40年を超える美浜原発3号機(福井県美浜町)が同日午前1時37分、核分裂反応が連続的に起きる「臨界」に達したと発表した。29日に発電と送電を開始。7月3日ごろ出力100%となり、同27日に営業運転に入る予定という。
3号機は23日、約10年ぶりに再稼働した。東京電力福島第1原発事故後、原発の運転期間は原則40年とされたが、3号機は原子力規制委員会が2016年に延長を認可した。