2021年6月30日水曜日

不祥事・赤字、株主が変革迫る 東電 定期株主総会

 29日、東電の定時株主総会が開かれ、原発を巡る不祥事福島原発から出るトリチウム水の海洋放出をめぐり質疑が交わされました。小早川智明社長は「安全基準を順守する」と強調し、風評被害防止に努める考えも示しました。  ※ ANAHD(⇒全日空)

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不祥事・赤字、株主が変革迫る 総会集中日、600社超
                             共同通信 2021/6/29
 3月期決算上場企業の定時株主総会が29日、集中日を迎えた。東京証券取引所によると、これらの企業全体の3割近くに当たる600社超が開催。「物言う株主」が存在感を増して変革を迫る中、原発を巡る不祥事が起きた東京電力ホールディングス(HD)や巨額赤字に陥ったANAHDなどが統治強化や業績回復策を株主に説明し、理解を求めた。
 東電HDは、再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)で核物質の防護不備が指摘された問題について、小早川智明社長は「立地地域や社会に不安を抱かせ改めておわびする」と陳謝した。


株主総会ピーク、620社超 分散化、オンライン広がる—原発や温暖化で株主提案
                          時事通信 2021年6月29日
 3月期決算企業の株主総会が29日、ピークを迎え、東証に上場する企業の27%に当たる628社(東証調べ)が開催した。集中率は調査を始めた1983年以降で最も低く、分散化が進んだ。新型コロナウイルス感染拡大後2年目となり、感染防止などの観点からオンライン中継の動きが広がった。原発問題や地球温暖化への対応で活発な株主提案も見られた。
 東京電力ホールディングスの総会では、東電福島第1原発から出る放射性物質を含む処理水の海洋放出をめぐり質疑が交わされた。小早川智明社長は「安全基準を順守する」と強調し、風評被害防止に努める考えも示した。一部の株主が処理水の処分方法に関し、福島県などの地元住民との協議委員会を設置する議案を提出したが否決。経営側が体制強化を目指し提案した三菱ケミカルホールディングス前会長の小林喜光氏を会長に迎える人事は、承認された。