東電は10日、柏崎刈羽原発7号機の安全対策工事のうち、89カ所が未施工であったことを明らかにしました。
東電社内での連絡が不十分で、施工業者に正しく工事を発注できていなかったということです。
総点検は終わっておらず、対策工事をしていない所はさらに増える可能性があります。
東電のダラシのなさは計り知れません。
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柏崎刈羽原発、89カ所で安全工事せず テロ対策以外でも不備
毎日新聞 2021年6月10日
東京電力は10日、原子力規制委員会の安全審査を通過した柏崎刈羽原発(新潟県)の7号機について、審査に沿って実施すべき安全対策工事のうち、89カ所でやっていないにもかかわらず実施済みと判断していたと発表した。同原発ではテロ対策の不備が明らかになっているが、安全対策でもずさんな実態が浮かんだ。
安全対策工事について、東電は1月12日に全て完了したと発表した。ところがその後、火災感知器の設置や空調関連の設備などの工事を17カ所でしていなかったことが判明した。
これを受け、東電は総点検をしたところ、原子炉建屋の壁にケーブルなどを入れる配管を通す際、貫通部72カ所の周辺に耐火材を取り付けていなかったことも確認した。規制委の安全審査を受け、発電所内の火災防護区域が変更され防火工事が必要になっていたのに、東電社内の情報共有に不備があったり、施工業者に正しく工事を発注できていなかったりした。
東電は、工事をしていなかった89カ所の追加工事を進める。総点検は終わっておらず、対策工事をしていない所はさらに増える可能性がある。東電新潟本社の橘田(きった)昌哉代表は、10日の記者会見で「地域に不信や不安を抱かれるような事案を発生させ、おわびする」と述べた。
同原発を巡っては、規制委はテロ対策の不備などにより核燃料を装着するための手続きを保留。さらに、原子炉等規制法に反していたとして改善命令を出し、7号機の再稼働が凍結されている。【塚本恒】