2014年3月20日木曜日

汚染水処理装置「ALPS」の本格運転が困難に

 福島第一原発では、ほとんどの放射性物質を除去できる「ALPS」設備で、18日、3系統あるうちの1つの系統の処理性能が大幅に低下していることが分かり、全系統を停止させて原因を調査しています。
 ALPSは設置後1年になりますが、何故かいまだに「試運転」段階ということで、運転しているよりもトラブルで停止している時間の方が圧倒的に長いのが実情です。実処理能力は当初計画の1/4のレベルです。(そのためいまだに検収が上がらないのでしょう)
 
 NHKの記事によると、金属類を分離するためのフィルターの交換作業のあと性能が低下したと読み取れるのですが、逆浸透膜(RO)モジュールの交換時にミスがあったというのでしょうか。いつの場合もそうですが、東電はトラブルの詳細を明らかにしないので実態が掴めません。
 
 さらに処理水を保管する21本の1000トンタンクの入口弁が開かれていたため、正規の処理水の10万倍も汚染された水が処理水タンクに流入したということで、これにより4月からALPS装置を「正規運転」する予定であったのが、厳しい状況になったとしています。
 これもまた文面からでは何を意味しているのか不明ですが、もしも全タンクが汚染されると正規運転に致命的な不具合が生じるというのであれば、何故21本ものタンクを所謂並列運転していたのかが全く理解できません。
 東電にはトラブルを未然に防ぐために必要不可欠といわれている「危険予知能力」がないのでしょうか。
 お粗末な話です。
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性能低下トラブルのALPS 調査続ける
NHK NEWS WEB 2014年3月20日
東京電力福島第一原子力発電所の「ALPS」と呼ばれる汚染水の処理設備で、放射性物質を取り除く性能が大幅に低下したトラブルで、東京電力は原因が分かっていないため、引き続きこの設備の処理を停止し、調査を続けることにしています。
 
福島第一原発では、ほとんどの放射性物質を取り除くことができるとされる試運転中の「ALPS」と呼ばれる設備で18日、3系統あるうちの1つの系統の処理性能が大幅に低下していることが分かりました。
東京電力が3系統の処理すべてを止めて調べたところ、性能が低下した系統以外の2つの系統では、これまでと同じ程度まで放射性物質の濃度を下げることができていたということです。
一方、問題の系統で性能が低下した原因は依然分からず、東京電力は3月13日に行われていた汚染水から金属類を分離するためのフィルターの交換作業などが関係していないか、引き続き調査することにしています。
東京電力によりますと、ALPSで処理する前の高濃度の汚染水をためているタンクにはおよそ2万トン分の空きがあるということで、「問題のなかった2系統は処理できる状態だが、原因の調査が進むまで、当面、すべての処理を停止する」としています。
 
 
処理後の水1400万ベクレル 通常の10万倍、ALPS停止
福島民友ニュース 2014年3月19日
 東京電力は18日、汚染水から62種類の放射性物質を取り除くことができる福島第1原発の「多核種除去設備(ALPS)」で処理した水から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり1100万~1400万ベクレルと高濃度で検出されたと発表した。処理後の水の濃度は通常100ベクレル程度だが、今回検出された数値は約10万倍に上り、設備が正常に機能していない可能性がある。
 東電によると、処理後の水から放射性物質が高濃度で検出されたのは、A~Cの3系統のうちB系統。東電は残り2系統も同様の不具合が生じている可能性があるとして、18日に3系統全ての処理を停止した。
 
 
タンク21基に未浄化汚染水 ALPS本格運転困難に
東京新聞 2014年3月19日
 東京電力福島第1原発の汚染水処理設備「多核種除去設備(ALPS)」で汚染水を浄化できていなかったトラブルで、東電は19日、ALPSで処理を終えた水を保管していたタンク21基に高濃度の汚染水が流れ込んだ可能性があると発表した。ALPSは試運転中で、4月中の本格運転を目指していたが、厳しい状況となった。
 東電によると、ALPSで処理した水は、敷地南側にある「J1エリア」と呼ばれるタンク群に移送されていた。容量が1基当たり千トンのタンク21基がすべてつながっているため、浄化できなかった汚染水が21基に行き渡った可能性がある。(共同)