2014年3月30日日曜日

関電 四電 原発ゼロでも電力は余力

 関西電力は28日、全原発が停止した場合でも今夏の電力需給には余力があることを明らかにしました。
 また四国電力も、28日この夏の電力の需要と供給について、愛媛県の伊方原発が運転を再開していなくても安定的な供給を確保していけるという見通しを明らかにしました。
 
 福島原発事故後4年目に入りますが、ピーク時の需給の関係からも原発の再稼動が不要であることが、時間の経過とともにますます明らかにされています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
関電今夏「電力足りる」 原発ゼロでも余力
 東京新聞 2014年3月29日
 関西電力は全原発が停止した場合の今夏の電力需給見通しに関し、供給力の余力を示す「予備率」をプラスと想定する方針を固めたことが二十八日、分かった。深刻な電力不足には至らず、計画停電の準備は見送られる可能性が強まった。
 東日本大震災後の夏で、関電が原発ゼロを前提としてプラスの予備率を見込むのは初めて。家庭や企業の節電が定着していることに加え、火力発電所の効率化や他電力会社からの調達「電力融通」を増やすことを織り込んだ。
 今後も他電力からの電力融通をさらに増やし、安定供給に最低限必要とされる予備率3%の実現を目指す。
 四月にも開かれる政府の電力需給検証小委員会に報告し、家庭や企業に対し数値目標を伴う節電要請が必要かどうかを議論する。
 昨夏は大飯原発3、4号機(福井県、計二百三十六万キロワット)が運転して需要期を迎え、九月まで稼働した。このため、予備率は3%をぎりぎり確保できた。
 今夏は火力の姫路第二発電所1~4号機(兵庫県、各四十八万六千五百キロワット)が寄与するが、大飯3、4号機の穴は埋まらない。
 
 
四電 原発なしで安定供給確保
NHK NEWS WEB 2014年3月28
四国電力の千葉昭社長は、28日の会見で、ひっ迫することが予想されるこの夏の電力の需要と供給について、愛媛県の伊方原子力発電所が、運転を再開していなくてもさまざまな対策を講じて安定的な供給を確保していきたいという姿勢を示しました。
四国電力の千葉社長は、28日、定例の記者会見を開き、来年度・平成26年度の電力の需要と供給の見通しを公表しました。
それによりますと、需要は、緩やかな景気の回復が見込まれる一方で、節電の定着などから今年度をやや下回る270億キロワットアワーを想定しているということです。
一方、供給は、伊方原発の運転再開の見通しが不透明なことから「未定」としました。
また、冷房などでひっ迫することが予想される夏の電力需給について千葉社長は、「計画停電は、心理的なプレッシャーを含め、利用者への影響が大きいので、なんとしても避けたい。数値付きの節電目標も設定しないようにしたい」と述べました。
その上で、千葉社長は、「伊方原発が運転を再開しているのが望ましいが、そうでない場合でも、火力発電所の定期検査を延ばし運転を継続したり、節電を呼びかけたりする」と述べ、安定供給の確保に向けてさまざまな対策を進めていく姿勢を示しました。