2014年3月25日火曜日

高速増殖炉「もんじゅ」は当面継続

 高速増殖炉「もんじゅ」は、これまで1兆1000億円という莫大な国費を使いながら、いまだにいつ動き出すのか見通しすらつかない状態ですが、またしても中止するという決定に至りませんでした。
 放射性廃棄物を減研究などを行う施設として当面活用を続けることで自民・公明両党作業チーム大筋で合意しました。
 
 たまたま24、25日は第三回核安全保障サミットで、そこで安倍首相が「核燃料サイクル」の推進を表明するということなので、この段階で中止は決められないということでしょうか。
 しかし放射性廃棄物容などともっともらしいことを言っても、実は何の展望も持っていない筈です。生活ゴミなどであれば、分別するなり燃やすなりして個別に処理して減容することは可能ですが、使用済み核燃料を仮に分別できたとしても、見かけ上は「増容」するのが関の山です。勿論、ゴミを燃やすことに相当する核分裂(=自己崩壊)の促進は、即ち核爆発ということなので不可能です。
 
 要するに世を欺いて、だらだらと「もんじゅ」を存続させながら莫大な維持費を使う、というこれまでのあり方が継続されるだけです。
 
 もしも「もんじゅ」で液化ナトリウムが爆発するなどの事故が起きれば、水による消火が出来ない以上、手のつけようもないまま、ウランをはるかに上回る猛毒のプルトニウムが飛散することになります。
 
 一刻も早く「もんじゅ」は中止すべきです。
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もんじゅ 当面活用で自公大筋合意 
NHK NEWS WEB 2014年3月24日
国の新たな「エネルギー基本計画」を議論している自民・公明両党の作業チームが開かれ、高速増殖炉「もんじゅ」について、放射性廃棄物を減らす研究などを行う施設として当面活用を続けることで大筋で合意しました。
 
国の新たな「エネルギー基本計画」の政府案が先月まとまったことを受けて、自民・公明両党は作業チームを設けて議論を行っており、24日夕方、国会内で会合を開きました。
この中で自民党は、国の核燃料サイクル政策の柱となっている高速増殖炉「もんじゅ」について、「放射性廃棄物を減らす研究などを行う施設として位置づけ、将来も活用していく方針を打ち出すべきだ」と主張しました。
これに対し公明党も理解を示し、当面「もんじゅ」の活用を続けることで大筋で合意しました。
ただ公明党が、将来的には「もんじゅ」を廃止する方向性を基本計画で打ち出すよう求めたため引き続き調整することになりました。
また会合では、原子力発電の将来的な位置づけについて、時間帯に関わらず一定の電力を供給する「重要なベースロード電源」という政府案の文言に異論は出されなかったものの、公明党が将来的には原発ゼロを目指す趣旨を盛り込むべきだと主張したことから、この点も改めて議論することになりました。