経団連は、原自連からの意見交換や公開討論の開催を申し込みに対して不可解な理由をつけて応じないまま8日、原発推進のエネルギー政策に関する提言を発表しました。
原自連、原子力市民委員会、環境エネルギー政策研究所(ISEP)の3団体が26日、記者会見を行い同提言を批判する見解を発表しました。
原自連の代表は、「未来のない原発に固執するのでは国を危うくする」、「原発は日本経済全体に対して多大な損害を与える。採算が見えず、あまりにも無謀なリスクが高い原発にそこまで突っ込むのか」と語りました。
ISEPの飯田哲也所長は、提言は「矛盾と間違いだらけだ」と批判しました。
原子力市民委員会の菅波完さんは「福島事故の責任が忘れ去られている。教訓を学んでいないことが最大の問題」と強調しました。
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経団連を叱る 原自連など3団体 未来ない原発 固執は国危うくする
エネルギー提言 共同会見で批判
しんぶん赤旗 2019年4月27日
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連:顧問=小泉純一郎、細川護熙両元首相)はじめ3団体は26日、日本経済団体連合会(経団連)が8日に発表した原発推進のエネルギー政策に関する提言を批判する見解を発表し、東京都内で共同記者会見しました。
会見したのは原自連と原子力市民委員会、環境エネルギー政策研究所(ISEP)。
経団連が発表した提言「日本を支える電力システムを再構築する」は、原発再稼働の取り組み強化や原発の新・増設、最長60年を超えての運転期間延長などを求める原発回帰の内容。
原自連は、経団連の中西宏明会長が今年1月に、エネルギー政策に関して「一般公開の討論をすべきだと思う」との発言を受け、経団連に意見交換や公開討論の開催を申し込みました。しかし、経団連は意見交換に応じないまま、提言を発表しました。
原自連は、提言に対し「未来のない原発に固執するのでは国を危うくする」と指摘。原自連の吉原毅会長(城南信用金庫顧問)は、「(原発は)日本経済全体に対して多大な損害を与える。採算が見えず、あまりにも無謀な、リスクが高い原発に、そこまで突っ込むのか。この提言書について公開討論会を何度でも提案します」と語りました。
ISEPの飯田哲也所長は、政府が昨年まとめたエネルギー基本計画を踏襲したものと指摘し、提言は「矛盾と間違いだらけだ」と批判しました。
原子力市民委員会の菅波完さんは「福島事故の責任が忘れ去られている。教訓を学んでいないことが最大の問題」と強調しました。