日本原電の村松衛社長は29日、会見し、東海第二原発の安全対策費1740億円について、東電と東北電からの資金支援の最終的な約束を取り付けられていないことを明らかにしました。協議が長引いているということです。
出費の綱目としては他に、テロ対策で義務付けられている「特定重大事故等対処施設」の設置があり1000億円規模が必要です。再稼働に向けて全部で3000億円前後を要します。
原電は原発専門の会社でそれ以外に活路がないので同情すべき点はありますが、だからといって再稼働はやむを得ないということにはなりません。
そもそもウランの埋蔵量は無限大ではなく、商業的ベースで採掘出来る分は2020年代で枯渇するので、結果的に価格が暴騰し原発は立ち行かなると言われています。
その点で原発は極めて刹那的な発電技術であるということが出来ます。
原発全体をそういう観点から考え直すべきです。
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東海第二事故対策工事 資金調達決まらず 原電が会見
東京新聞 2019年3月30日
東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発を巡り、再稼働に向けて必要となる事故対策工事費千七百四十億円について、原電の村松衛社長は二十九日の会見で、東京電力と東北電力から資金支援の最終的な約束を取り付けられていないことを明らかにした。
二社との協議が長引いていることが理由という。
原子力規制委員会は二社からの資金支援が期待できるとして審査を通したが、村松社長は二〇二一年三月の工期を念頭に「(支援確定の時期は)なるべく早くとしか言いようがない」と語るだけだった。
事故対策工事と別に、テロ対策で設置が義務付けられている「特定重大事故等対処施設(特重)」の整備費についても「先行他社の事例を精査している。見積もりを示せる段階にない」と述べるにとどめた。
九州電力は、川内原発一、二号機(鹿児島県)の特重整備費を二千二百億円と公表している。東海第二でも一千億円規模の整備費が見込まれることから、事故対策工事費と合わせ投資は三千億円前後まで膨らむとみられる。
村松社長は、何年運転すれば投資を回収できるのかの問いに対しても「答えは控える」とする一方、「経済的な合理性はある」と従来の認識を重ねて示した。(越田普之)