2021年4月29日木曜日

福島第二原発4基の廃炉計画、規制委が認可

 原子力規制委は28日、東電福島第二原発1〜4号機の「廃止措置計画」を認可しました。東電は今後、福島県など地元の了解を得た上で廃炉作業を始めます。期間は44年で、費用は約2800億円を見込んでいます

 福島県には福島第一原発と福島第二原発の二つの原発があり、10年前に過酷事故を起こしたのは福島第一原発の方で、通常当ブログで「福島原発」と称するのはこちらです
 福島第二原発は敷地の標高が高かったので津波の被害はありませんでしたが、地震で原子炉の下部構造ー核分裂制止板の出入れ機構部ーが破損しました。
 それらは比較的早期に修復されメディアに公開されました。東電は福島第二原発の再稼働にこだわりましたが、県民の再稼働への忌避感は極めて強く最終的に断念したという経緯があります。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
福島第二原発4基の廃炉計画、規制委が認可…期間44年・費用2800億円
                         読売新聞 2021年4月28日
 原子力規制委員会は28日、東京電力福島第二原子力発電所1〜4号機(福島県)の「廃止措置計画」を認可した。東電は今後、福島県など地元の了解を得た上で廃炉作業を始める。期間は44年で、廃炉が認可された商業炉の中では最長。費用は約2800億円を見込んでいる。
 計画によると、10年かけて除染や汚染状況の調査を実施した後、原子炉建屋内の設備の解体・撤去に着手する。約9600本の使用済み核燃料は、14年後をめどに再処理事業者への引き渡しを始める。
 福島第二原発は2011年の東日本大震災で被災。建屋が津波で浸水し、一時は原子炉を冷却できなくなった。東電は当初、再稼働も視野に入れていたが、被災地に配慮して19年に廃炉を決めた。