海洋放出「首相が責任を」 処理水で福島知事が官邸訪問
共同通信 2021/4/22
福島県の内堀雅雄知事は22日、官邸で菅義偉首相と会い、東京電力福島第1原発で増え続ける処理水を海洋放出する政府の基本方針決定に関し「福島県だけではなく、日本全体の問題だ。総理自身が前面に立ち、しっかりと責任を果たしていただくことが重要だ」と伝えた。面会後の取材に明らかにした。
政府は13日、処理水を海水で薄め、放射性物質トリチウムの濃度を国の基準よりも大きく引き下げた上で、2年後をめどに海洋放出を始める方針を決定。ただ漁業者らは風評被害を懸念し、強く反対している。
原発処理水、菅首相「できること全部やる」内堀福島知事、風評対策を要請
時事通信 2021年4月22日
菅義偉首相は22日、東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出する政府方針について、福島県の内堀雅雄知事と首相官邸で会談した。内堀氏は万全な風評対策や事業者支援を要請。首相は「できることは全部やる」と応じた。
内堀氏は、関係者への丁寧な説明や、国内外に対する正確な情報発信なども求めた。首相は「県民、特に漁業者の皆さんの思いを真摯(しんし)に受け止める」と強調した。
会談後、内堀氏は記者団に「今回の処理水の問題は、福島県だけでなく、日本全体の問題だ」と指摘。その上で「首相自身が前面に立ってしっかりと責任を果たしてもらうことが重要だ」と注文を付けた。 【時事通信社】