2019年3月27日水曜日

愛媛の原発避難者訴訟 国と東電に賠償命じる 松山地裁

 福島原発事故愛媛県に避難した10世帯25人が国と東電に計約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、松山地裁で出されました。
 判決は、国の機関が行った地震活動の長期評価に基づき津波を予測し対策を行うことは十分可能だったとして国の責任を認め、事故後に生まれた2人を除く23人に計約2700万円(1人当たり平均117万円)の支払いを命じました。
 
 原告側は避難費用や逸失利益、ふるさとを喪失したことへの慰謝料などとして、1人あたり550万円の損害賠償を求めましが、その額は千葉地裁(17年9月22日)1審判決額(893万円/人)と東京地裁(18年2月7日)の同344万円の中間にあたるものです。判決は国の責任を認めたもののかなり低額でした。
 
 同様の訴訟は全国で約30件起こされ、一審判決は10件目。過去9件はいずれも東電の責任を認定。うち7件で国は被告となり、5件が責任を認めました
 
 2月22日現在の判決の概要は下記の通りです(東京新聞)。
裁判所
判決日
責任の有無
賠償命令(100万
円未満切り捨て)
原告数
(一人当り)
東電
前橋地裁
2017/3/17
3800万円
62人
61
万円
千葉地裁
2017/9/22
×
3億7500万円
42人
893
万円
福島地裁
2017/10/10
4億9700万円
290人
171
万円
東京地裁
2018/2/ 7
 
10億9500万円
318人
344
万円
京都地裁
2018/3/15
1億1000万円
110人
100
万円
東京地裁
2018/3/16
6000万円
42人
142
万円
福島いわき支部
2018/3/22
 
6億1200万円
213人
287
万円
        (一人当たり)の欄は当事務局が追加
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愛媛の原発避難者訴訟 国と東電に賠償命じる 松山地裁
NHK NEWS WEB 2019年3月26日
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、愛媛県に避難した住民20人余りが国と東京電力を訴えた裁判で、松山地方裁判所は、国の機関が行った地震活動の長期評価に基づき津波を予測し対策を行うことは十分可能だったとして、国と東京電力に対して合わせて2700万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
 
福島第一原発の事故で福島県から愛媛県に避難した10世帯25人は、生活の基盤を失い、精神的な苦痛を受けたなどとして国と東京電力に1人当たり550万円、合わせておよそ1億4000万円の賠償を求めていました。
 
26日の判決で、松山地方裁判所の久保井恵子裁判長は、平成14年に国の機関が地震活動の長期評価を公表した時点で、当時の国の原子力安全・保安院が東京電力に津波の評価を試算させていれば10メートルを超える高さの津波が到達することを予測でき、浸水対策を行うことは十分可能だったと指摘しました。
 
そのうえで国と東京電力に対して、原告のうち、避難したあとに生まれた2人を除く23人に合わせて2700万円余りを賠償するよう命じました
福島の原発事故で避難した人などが国と東京電力を訴えた集団訴訟の判決は8件目で、1審では千葉地裁での2件の判決を除き、いずれも国の責任が認められています。