2024年1月3日水曜日

志賀原発で変圧器の油配管が破損、3500リットル/台 油漏れ

 能登半島などを襲った最大震度7の地震で、志賀原発1、2号機(いずれも運転停止中)で外部からの電源を受ける変圧器の絶縁油循環配管が破損し、それぞれから3,500ℓの油が流出しました。

 同じく1号機の使用済み燃料プールでポンプが一時停止し1日午後4時39分に再起動しました(地震は16時10分に発生)
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志賀原発で変圧器の配管が破損、3500リットル油漏れ…外部への放射能の影響なし
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 能登半島などを襲った最大震度7の地震で、志賀原子力発電所(石川県志賀町)を運転する北陸電力は2日の記者会見で、1、2号機(いずれも運転停止中)で外部からの電源を受ける一部の系統が使えなくなったと発表した。別の系統に切り替えて受電しているため必要な電源は確保できており、外部への放射能の影響もないという。
 北電によると、1、2号機で外部から電源を受けるのに必要な変圧器の配管が破損。絶縁用の油が漏れ出し、変圧器が使えなくなった。漏れた油の量は1、2号機でそれぞれ約3500リットルに上った。
 一方、2号機の変圧器周辺で爆発音が聞こえたとの情報について、北電は、確認を進めた結果、装置の作動音を誤認したもので火災は発生していないと説明した。
 原子力規制庁によると、東京電力柏崎刈羽(新潟県)や、日本原子力発電敦賀、関西電力美浜、大飯、高浜の各原発(いずれも福井県)では異常はない。


志賀原発の変圧器で一時火災 設備異常や放射能漏れなし
                       テレビ朝日系(ANN) 2024/1/1
原子力規制委員会などによりますと、最大震度5強の揺れを観測した停止中の石川県の志賀原発は、1号機の使用済み燃料プールでポンプが一時停止したものの、1日午後4時39分に再起動しました。
 使用済み燃料プールの冷却に問題はないということです。
 また、変圧器で一時、火災が発生したものの、消防隊が消火して午後5時30分現在、鎮火しているということです。
 これまでのところ設備に異常はなく、周辺の放射線の値を示すモニタリングポストにも異常はないということです。
 また、最大震度5強の揺れを観測した停止中の新潟県の柏崎刈羽原発も、これまでのところ設備の異常はなく、こちらも周辺のモニタリングポストに異常はないということです。


志賀原発では「重要な機器への電源は確保」…原子力規制庁「避難行動をとる必要性はない」
                             読売新聞 2024/1/1
 能登半島地震を受け、原子力規制委員会事務局の原子力規制庁は1日、緊急の記者会見を開き、北陸電力志賀原子力発電所などの状況について説明した。関雅之広報官は「安全上、重要な機器への電源は確保されており、使用済燃料の冷却などは行われている。特段、避難行動をとる必要性はない」などと述べた。
 同庁によると、地震の発生時、外部の電線と2号機をつなぐ「主変圧器」の周辺で、爆発音があり、焦げたような臭いがした。事業者が確認したところ、自動の消火設備が作動し、消し止められていたという。この変圧器の系統は使えなくなったが、別の系統で電気を受けている。
 同原発から30~50キロ・メートルに設置されている放射線観測装置(モニタリングポスト)約10台が地震の影響で同庁では確認できなくなったが、発電所に近い場所の測定装置では正常な値が計測されているため、放射性物質の漏えいは考えにくいという。