原子力規制委の山中伸介委員長は28日の定例記者会見で、制御棒再稼出し入れに関する警報のトラブルで、起動運転の直後に停止した柏崎刈羽原発6号機について、「あくまでも初期トラブルの一つだ」と述べ、安全に重大な影響はないとの認識を示しました。
しかしこれは繰り返し起きているトラブルなので、この際徹底的に解明して欲しいものです。
新潟商工会議所の廣田会頭は、柏崎刈羽原発6号機について「何かおかしいと思ったときに、強引に行かずに立ち止まってチェックを入れることは非常に大切なことだと思う」と述べ、東電の判断を評価しました。
原子力規制庁柏崎刈羽原子力規制事務所の伊藤信哉所長は28日、東電が原因究明を行っている段階で、今後の対応の見通しが立っていないと説明しました。
自民党県連の岩村良一幹事長ら幹部は26日、県庁で花角英世知事と面会し、26年度県当初予算案について柏崎刈羽原発が再稼働が迫っていることを踏まえて、原子力防災の充実を求めました。
4つの記事を紹介します。
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柏崎原発「初期トラブルの一つ」 中部電に注文も 山中規制委員長
時事通信 2026/1/28
原子力規制委員会の山中伸介委員長は28日の定例記者会見で、再稼働直後に停止した東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)について、「あくまでも初期トラブルの一つだ」と述べ、安全に重大な影響はないとの認識を示した。
「慎重に一つずつ問題をクリアしていく姿勢は適切だ」と評価した上で、「作業は慎重かつ安全第一で進めてほしい」と求めた。
同原発6号機は21日夜、13年10カ月ぶりに原子炉を起動させたが、約5時間半後に制御棒を引き抜く装置で電源系の故障を示す警報が作動。23日未明に再び停止させていた。
一方、浜岡原発(静岡県)の地震想定に関するデータ不正問題を受けて26日に開始した中部電力への立ち入り検査については、「関連する事実を洗いざらい出すよう指示しているが、その要求に誠実に応えていただきたい」と注文を付けた。
【柏崎刈羽原発】トラブルをめぐり 県経済界トップは運転停止の判断を評価
UX新潟テレビ21 2026/1/26
柏崎刈羽原発で再稼働後 すぐにトラブルが起きた問題について、県経済界のトップは運転停止の判断を評価しました。
【動画】【柏崎刈羽原発】トラブルをめぐり 県経済界トップは運転停止の判断を評価【新潟】
新潟商工会議所の廣田会頭は、再稼働した柏崎刈羽原発について「何かおかしいと思ったときに、強引に行かずに立ち止まってチェックを入れることは非常に大切なことだと思う」と述べ、早い段階で運転を止めた判断を評価しました。その上で、「安心安全が確認されたうえで進めてもらいたい」と述べました。
■新潟商工会議所 廣田幹人会頭
「新潟で安心安全を前提のもと作られたエネルギーが、送電線をこえて東京を中心とした首都圏で利活用されて国の経済の基となって発展していくのは一つの国の形だと思っています。」
廣田会頭は、首都圏との経済的な連携強化に期待を寄せています。
[柏崎刈羽原発6号機停止]「対応の見通し立たない」原子力規制事務所長が見解、東電の原因調査に進展なく
新潟日報 2026/1/29
東京電力柏崎刈羽原発6号機が再稼働直後に設備トラブルで停止したことについて、原子力規制庁柏崎刈羽原子力規制事務所の伊藤信哉所長は28日、東電が原因究明を行っている段階で、規制当局側も判断がつかず、今後の対応の見通しが立っていないと説明した。
原子炉停止作業が完了と発表 東電「原因究明に集中。何日かかるか言えない」
再稼働前後に何が?原因調査「見通せない」
6号機は21日に再稼働したが、原子炉のブレーキ機能を担う制御棒に関する装置でトラブルが起き...
(以下は会員専用記事のため非公開 残り232文字 全文:399文字)
柏崎刈羽原発再稼働巡り原子力防災の充実求める 自民県連、花角英世知事に予算要望
新潟日報 2026/1/27
自民党県連の岩村良一幹事長ら幹部は26日、県庁で花角英世知事と面会し、2026年度県当初予算案について要望を行った。東京電力柏崎刈羽原発が再稼働したことを踏まえて、原子力防災の充実を求めた。
自民県連による予算要望は昨年末に続き2回目。編成作業が大詰めを迎えているタイミングに合わせた最終要望で、党の支援団体などから聞き取った声も反映させた。
要望は冒頭以外、非公開。終了後、報道陣の取材に応じた岩村幹事長は再稼働問題について「新たなステージに入っている」と指摘し、「原子力防災や避難施設の整備などについて着実に予算化し、執行するようお願いした」と述べた。
冒頭、花角知事は「予算編成の佳境に入って...
(以下は会員専用記事のため非公開 残り39文字 全文:339文字)
2026年1月29日木曜日
柏崎原発 警報器トラブル 「初期トラブルの一つ」 山中規制委員長
29- 中部電力、都合良いデータを提示 浜岡原発の基準地震動値 捏造
浜岡原発の基準地震動を捏造した問題で産経新聞は、「基準地震動」は原発が想定する最大の揺れと定義される一方で、実際には「あらかじめ都合の良い地震波を代表波として選んだ上で、この代表波が平均値に最も近くなるように残りの19組を選定していた」と捏造の手法を報じましたが、実際には平均値を採っていることを疑わせる内容になっています。
読売新聞が、規制庁の中電立入検査の詳細を1問1答の形で報じました。
産経新聞も中電立入検査について報じました。
信用失墜の中部電力・浜岡原発では28日、原発事故が起きたことを想定した訓練が行われました。
4つの記事を紹介します。
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中部電力、都合良いデータを提示 浜岡原発の基準地震動、過小評価の疑いは45種類
産経新聞 2026/1/26
中部電力が浜岡原発(静岡県)の安全審査でデータを不正に操作し、過小評価した疑いがある「基準地震動」は、原発が想定する最大の揺れとして耐震設計の目安となり、安全上重要な意味を持つ。特に浜岡原発は、近い将来の発生が懸念される南海トラフ地震の震源域にあり、中部電力が都合の良いデータを選定して提示していたとされる今回の不正が及ぼす影響は大きい。
中部電力によると、浜岡原発では南海トラフで懸念されるマグニチュード(M)9級の地震や敷地周辺の活断層による地震などを想定した上で、複数の基準地震動を策定。令和5年9月に原子力規制委員会が「おおむね妥当」と評価した基準地震動は、計49種類の地震波で示された。
このうち過小評価した疑いがあるのは、断層モデルを用いた手法で策定された45種類だ。本来は1種類当たり、無作為に作成された20組の地震波の中から、平均値と最も近い地震波が「代表波」として基準地震動に用いられる。
これに対して中部電力は、平成30年以前から、代表波を含む20組の地震波のセットを多数作成した上で、その中から都合の良い1つのセットを選定。さらに同年ごろ以降は、あらかじめ都合の良い地震波を代表波として選んだ上で、この代表波が平均値に最も近くなるように残りの19組を選定していた。45種類のうち何種類が不正の対象となるかは、現時点では不明とされる。
規制委によると、同年ごろは、浜岡原発に影響を及ぼす可能性が高い断層について議論していた時期と重なるという。
昨年2月、「公益通報制度」による原子力規制庁への情報提供で発覚した。同庁の元幹部でもある長岡技術科学大の山形浩史教授(安全工学)は「今回のように、計算で都合の良いものだけを見せてくると規制委が見抜くのは難しい」と指摘。再発防止に向けては「例えば計算結果の1つを徹底的に調べる『抜き取り検査』を行う必要があるかもしれない」と話す。(小野晋史)
「必要なら社長聞き取り」 規制委、中部電力立ち入り
読売新聞オンライン2026/1/27
浜岡原子力発電所の審査でのデータ不正を巡り、原子力規制委員会は26日、中部電力本店に立ち入り検査を始めた。検査を担当する原子力規制庁検査監督総括課の竹内淳課長と報道陣の一問一答は以下の通り。
――検査の方針は。データの委託先も含めて全社的に行うのか。
横串で監査をしている部署、経営層の関与など、そういった意味では全社と捉えてもらっていい。必要であれば、委託先でも考える。
――浜岡原発に入るのか。
発電所側がどう関与しているのかを確認できていないが、(中電には)どういう業務内容で関係しているか提示するように伝えた。
――検査の回数や期間は。
現時点では申し上げられない。次は不正を行った原子力部門原子力土建部で、どんなやりとりがなされているのかリストをもらう。
――中電に求める文書の提出期限はあるのか。
特に設けていない。今日もらえればと思ったが、不正を直接行った原子力土建部にまずは急ぎで出してもらう。
――注目点は何か。
中電社内で(不正を)問題視する声があったということなので、どのように取り扱われたのかを確認するのも優先事項かと思う。
――中電とは事前に日付の調整などをやりとりして検査に入った。データの破棄などはないのか。
これは犯罪捜査ではなく、原子力安全に関係する内容。中電が一義的に事業者の責任として、義務を果たすべきだという信頼が前提となる。
――社長を含めた経営層への聞き取りも行うのか。
社長の業務でも(不正関連を)担当する部門はある。そういった所でどういうやりとりがあったのかを聞いた上で、確認する必要があれば、当然(社長に)尋ねる。
浜岡原発耐震データ不正 文書のやり取り「リスト化を」 規制庁側、中電に求める
産経新聞 2026/1/26
浜岡原発の耐震設計に関わるデータ不正問題を巡り、原子力規制委員会の中部電力に対する立ち入り検査が始まった26日、原子力規制庁の検査官らは名古屋市東区の本店を訪れ、幹部からの聞き取りや記録の確認を行った。
午後0時45分ごろ、作業着姿の検査官5人が到着し、社屋に立ち入った。「真摯(しんし)に対応することを求める」。検査の冒頭、規制庁の竹内淳・検査監督総括課長がこう述べると、豊田哲也・原子力本部長兼浜岡原発所長は「全社を挙げて対応する」と応じていた。
この日の検査終了後、竹内氏は原子力施設の土木建設部門を中心に文書のやりとりなどをリスト化して提出することを求めたと明かし、「リストを基に関係者に聞き取りなどを行う。関係先を全て調べるとなれば、数カ月といった期間では難しいだろう」と話した。(青山博美)
信用失墜の中部電力・浜岡原発 事故が起きたことを想定して訓練 連携と対応を確認 データ不正で再稼働の見通し立たずも使用済み燃料を保管
テレビ静岡NEWS 2026/1/28
静岡県御前崎市の中部電力・浜岡原発で事故が起きたことを想定した訓練が行われました。データの不正問題で再稼働の見通しは立ちませんが、使用済み燃料が保管され事故への備えは重要です。
訓練の様子(1月28日)
訓練は震度7の地震によって4号機の冷却機能が停止し、放射性物質が外部に漏れ出したことを想定して行われました。
参加したのは県や11市町の職員、中部電力の担当者など184人に上ります。
職員(首相役):
原子力災害対策特別措置法第15条第2項の規定に基づき、原子力緊急事態宣言を発出します
総理大臣役の職員から「原子力緊急事態宣言」が出されると、職員たちは周辺住民の避難のため避難路や移動手段の確保、受け入れ先の自治体の準備状況の確認などを速やかに行っていきました。
中部電力に対しては1月26日から原子力規制庁による立ち入り検査が始まりました。
浜岡原発の再稼働に向けた安全審査で明るみになったのは”地震データの改ざん”。
東日本大震災以降運転は停止され、津波に備える防潮堤や強化扉の設置、非常用電源の増設など様々な安全対策が進められてきました。
しかし、信頼は失われ、地元の市町からは不安と怒りの声が聞かれます。
御前崎市・下村勝 市長:
今回の事案が発電所の中のどこまで影響を与えるのか、どこの部署、どこの設備にどういう影響を与えるのかまだ可視化されていない。それが不安の最大の要因
御前崎市議会・植田浩之 副議長:
浜岡原発内には使用済み燃料が6542体保管されています。燃料の安全の保持をしっかりやってもらわないと今までの安全性が根本的に覆され心配でなりません
滝明 部長代理
県や市町の職員が参加する28日の訓練は高い緊張感の中で行われていきました。
県危機管理部・滝明 部長代理:
中部電力が原子力規制委員会で不正行為を行ったのは大変遺憾。核燃料等は現在もあり、そういったことを考え訓練等の安全を高めることを進めている
住民の安全のための広域避難計画の検証や関係機関との連携確認も必要で、1月31日には住民が参加する実動訓練が予定されています。
2026年1月26日月曜日
再稼働した柏崎刈羽原発で何が起こったか/過去30年間のトラブルは
新潟日報が「再稼働した柏崎刈羽原発で何が起こったか?~」と題した記事を出し、6号機の制御棒引き抜き時の警報発出に関わる詳細を報道しました。
不具合のあった設備の部品(制御棒出し入れ時の警報関連部品)をメーカーに持ち込んで原因を調べていますが、どれくらい時間がかかるかは「見通せない」としています。2月26日に計画する営業運転の開始がずれ込む可能性も出てきました。
J-CASTニュースは「柏崎刈羽原発『トラブルの歴史』が怖すぎる ~」と題した記事を出し、1985年頃 以降の柏崎刈羽原発における主要なトラブルを列挙しました。
非常にお粗末な状況が明らかにされました。
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再稼働した柏崎刈羽原発で何が起こったか?不具合は直前にも…たった1日で“追い込まれた”運転停止
新潟日報 2026/1/25
東京電力柏崎刈羽原発6号機は、再稼働からわずか1日で運転停止に追い込まれた。東電は不具合のあった設備の部品をメーカーに持ち込んで原因を調べるが、どれくらい時間がかかるかは「見通せない」とする。2月26日に計画する営業運転の開始がずれ込む可能性も出てきた。再稼働前後の動きを振り返る。
【図】制御棒トラブルのイメージ
1月21日午後7時2分。6号機をコントロールする中央制御室で、運転員がボタンを押した。制御棒の引き抜き作業が始まり、2012年から停止が続いてきた原子炉が起動した。
原子炉のブレーキ機能を担う制御棒を引き抜くと、燃料の核分裂が活発化する。午後8時28分、原子炉内は核分裂が連続する臨界の状態に達した。
6号機の制御棒は205本。引き抜き作業は、 あらかじめ設定されたグループ単位で進められ、序盤は同時に26本ずつ、その後は本数を変えて引き抜いていく工程が組まれた。
順調に進んでいたとみられた22日午前0時28分。原子炉起動から約5時間半後に警報が鳴り、ある1本の制御棒につながる制御盤で異常を示した。初めの2グループ計52本の作業を終え、次の26本に取りかかり出力をさらに上げていく中での出来事だった。
東電は22日夜に開いた記者会見で、制御盤の警報が作動する不具合が再稼働前にも起きていたことを明らかにした。東電によると、14日に行った定例試験で警報が作動。その際は部品交換で解消されたが、今回は部品を交換しても状況が変わらなかった。
東電は、長期間停止していた機械を動かすため、不具合の発生はあり得ると強調する。だが、この装置では停止中も動作確認を繰り返し、不具合も生じていただけに、準備が万全だったと言えるのか疑問も残る。
そもそも6号機では当初、20日の再稼働を計画したが、直前の17日に制御棒操作に関わる別の警報システムの設定ミスが発覚。再稼働を1日遅らせたばかりだった。
22日の会見で原発の稲垣武之所長は「停止は私自身が判断した」と強調したが、最重要の設備回りでの不具合が頻発しただけに、実際は停止せざるを得ない状況に追い込まれた格好だ。23日午前0時3分、全ての制御棒が再び挿入され、6号機は停止した。
原因が不明のままでは、再び原子炉を起動することができない。部品の不良以外の要因が判明するなどした場合は、停止が長期化する可能性がある。
柏崎刈羽原発「トラブルの歴史」が怖すぎる 点検記録の改ざん、ずさんなテロ対策、30年間放置されたミス
J-CASTニュース 2026/1/25
2026年1月21日19時過ぎ、新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所(以下、柏崎刈羽原発)6号機が14年ぶりの再稼働を果たした。
2011年の東日本大震災および福島第一原発事故が発生して以降、東京電力が運営する原発として初めての起動だったが、そのわずか5時間半後、原子炉は再び停止に追い込まれた。
この事態は、国民が抱く原発への不安を改めて再燃させるものとなった。
そもそもこの柏崎刈羽原発は、1985年に1号機が運転開始されて以降、何度も技術的・組織的トラブルを繰り返してきたことで知られていたからである。
■シュラウド(炉心隔壁)のひび割れを報告せず
柏崎刈羽原発の歴史を振り返ると、安全性への執着よりも、組織防衛を優先していると断じざるを得ないトラブルが繰り返されている。
その発端となったのが、2002年に発覚した東京電力の「トラブル隠し」だ。
1980年代後半から1990年代にかけて、柏崎刈羽原発を含む東電の各プラントにおいて、シュラウド(炉心隔壁)のひび割れなどの点検記録を計29件改ざん・隠蔽していたことが明らかになった。
損傷を把握しながら「異常なし」と虚偽の記録を行い、国への報告を怠っていた事実は、組織に根付いた隠蔽体質を世に知らしめる結果となる。
その5年後、2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、設計時の想定を超える最大震度6強(敷地内では震度7相当)の揺れを記録した。
この際に3号機の所内変圧器から火災が発生したが、自衛消防隊による初期消火に失敗し、鎮火まで約2時間を要した。
停止後の指揮を執るべき「緊急時対策室」のドアが歪んで開かず、消防との専用電話が使えずに火災の通報が遅れたという失態も報じられた。なお地震で、微量の放射性物質が外部に漏れた。
外部からの侵入検知設備の故障にも気づかない管理のお粗末さ
2011年3月の福島第一原発事故を受け、同社の運営責任が厳しく問われるなか、柏崎刈羽原発も2012年までに全7基が停止し、14年にわたる長い沈黙へと入った。
この間、安全対策の強化が叫ばれていたにもかかわらず発生したのは、原子力事業者としての資質を根本から疑わせる、テロ対策の深刻な不備であった。
2020年に社員が他人のIDカードを無断で持ち出し、中央制御室へ不正に入域する事件が発生した。
警備員は顔写真の違和感を覚え、生体認証でエラーが出たにもかかわらず、自身の裁量で認証情報を上書き登録して通過させたという。
加えて、2020年3月以降、敷地内の侵入検知設備が計15か所で故障し、そのうち10か所が30日以上にわたり機能不全となっていたことがわかった。
その異常事態を、東電は警察や原子力規制庁に指摘されるまで、自ら検知できなかったというのである。
あまりにお粗末な状況を受け、2021年4月、原子力規制委員会は同原発に対し、組織的な管理機能の低下を指摘、「核物質防護上、重大な事態になり得る状況」であるとして、核燃料の移動禁止命令を出した。
原子力規制委員会による命令が解除されたのは、2023年末のことだった。
新潟県などの政治判断により再稼働の議論が進められたが、避難計画の実効性や東電への信頼に対する住民の不安は解消されないまま、プロセスのみが加速されることとなった。
浜岡原発の“データ不正操作” 規制委員会が6日 中電本店に立ち入り検査
原子力規制委員会は26日午後、中部電力本店への立ち入り検査を行います。
立ち入り検査するのは原子力規制庁の職員5人で、中部電力の本店でデータ不正に関連する文書や記録の確認や、関係者への聴き取りを行います。
静岡県の鈴木康友知事は23日、経産省で赤沢亮正経産相と面会し、原発の安全性に対する地域の懸念が高まっているとして、中部電への監督強化を要請しました。
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浜岡原発の“データ不正操作”原子力規制委員会が中電本店に立ち入り検査へ きょう午後から記録の確認や関係者への聴き取り
CBCテレビ 2026/1/26
浜岡原発の再稼働に向けたデータ不正問題で、原子力規制委員会はきょう午後、中部電力本店への立ち入り検査を行います。
立ち入り検査するのは原子力規制庁の職員5人で、きょう午後から、中部電力の本店でデータ不正に関連する文書や記録の確認や、関係者への聴き取りを行います。
この問題は静岡県にある浜岡原発の再稼働をめぐる審査で、耐震設計の「基準地震動」について中部電力がデータを不正に操作し、意図的に地震の揺れを小さく見せていた疑いがあるものです。
■期限は3月末 事実関係や経緯についての報告求める
中部電力社内の安全に対する意識など企業体質についても調べる方針で、検査は長期間に及ぶ見通しです。
原子力規制委員会は立ち入り検査を行うとともに、中部電力に対し3月末を期限に事実関係や経緯についての報告を求めていて、それらを基に今後の対応を検討する方針です。
経産省は中部電力の監督強化を 原発不正で静岡県知事
共同通信 2026/1/23
中部電力の浜岡原発(静岡県御前崎市)のデータ不正問題を巡り、静岡県の鈴木康友知事は23日、経済産業省で赤沢亮正経産相と面会した。原発の安全性に対する地域の懸念が高まっているとして、中部電への監督強化を要請した。
鈴木氏は面会で経産省に対し「しかるべき指導と監視を強く求める」と申し入れた。赤沢氏は「決してあってはならない。厳正に対処する」と応じた。
原子力規制委員会は26日に名古屋市の中部電本店に立ち入り検査をする。23日の面会後に記者団の取材に応じた鈴木氏は「しっかりと対応してもらえると思う。(検査を)注視したい」とした。
【浜岡原発データ不正】静岡・鈴木知事が赤沢経済産業相に対し中部電力への指導・監視求め申し入れ
静岡第一テレビ 2026/1/23
浜岡原発の再稼働に向けた審査を巡り、中部電力が不正にデータを操作した問題で、23日、静岡・鈴木知事が都内で赤沢経済産業相に対し、中電への指導や監視を求める申し入れを行いました。
(鈴木知事)
「よろしくお願いします」
23日、鈴木知事は経済産業省を訪れ、赤沢亮正 経済産業相と面会し、申し入れ書を手渡しました。この申し入れは、浜岡原発3・4号機について中部電力が再稼働に向けた審査を受ける中で、地震の揺れの大きさ「基準地震動」のデータを意図的に過小評価した問題を受け実施されました。
(鈴木知事)
「原子力政策の主管官庁である貴省におかれましては。規定に基づく報告を厳密に検証し、しかるべき指導及び監視を事業者に対して行う事を強く求めます」
これに対し赤沢経産相は…。
(赤沢 経済産業相)
「電気事業の管轄官庁として、中部電力の徹底した原因究明と実効的な再発防止策の検討・実施を求めてまいります」
浜岡原発 基準地震動 不正問題 中電社長『謝罪行脚』/規制委は審査『白紙』に
浜岡原発の基準地震動の策定不正問題で静岡朝日テレビが掲題の記事を出しました。
基準地震動策定時に不正を行った動機は明らかで、正規に行えば1200ガルをオーバーして再稼働が出来なくなるからです。5,6号機の基準地震動が2000ガル以上であったことも、その有力な証拠になりそうです。
浜岡原発は、太平洋プレートが本州の下側に潜り込む地域の更に下側にフィリピンプレートが潜り込む地域に立地していて、世界一危険とされているにも拘らず基準地震動1200ガルを安易に認めた規制委の責任も大きいと言えます。
規制委の杉山智之委員が言う通り、中電の申請でどこが信用できて、どこが信用できないかが分からない以上、現在のデータはすべて信用すべきではありません。そもそも基準地震動は想定される最大値であるべきなので、データを平均して定めるものではありません。もしも再度人工地震波の測定からやり直すのであれば、全測定地点で第三者の立会人が必要です。
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どうなる浜岡原発 中電社長『謝罪行脚』も地元「信頼を大きく損なう」 原子力規制委は調査『白紙』に /データ不正問題 静岡県
静岡朝日テレビ 2026/1/25
20日。中部電力の林欣吾社長は静岡県庁を訪れ、鈴木康友知事に謝罪しました。
中部電力 林欣吾社長:「県民の皆様には多大なるご心配とご迷惑をおかけしております。心から深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」
社の出直しや第三者委員会への協力については…。
林社長:「私筆頭として中の組織だとか風土も含めて、原子力部門を中心にその解体的に再構築する覚悟を持って取り組んでいきたいと思います。本当に申し訳ございませんでした」
林社長が鈴木知事に直接会うのは、問題の公表後、初めてです。
静岡県 鈴木康友知事:「これまで積み上げてきた信頼というものに対して、それを大きく損なうことになったということで大変遺憾なことであったと思っております。今後、原子力規制庁の調査も独自でやると思うので、そうしたものに対して真摯にご対応いただければと」
地元自治体は国に要望「厳密に検証し指導・監視を」
御前崎市の下村勝市長らは21日、経産省を訪れると…
井野俊郎 経済産業副大臣:「中部電力の不正事案については、大変驚くとともに高市総理も話しているが、あってはならない事案だと思っている」
御前崎市の下村勝市長らも21日、国に対し、中部電力への徹底した指導・監視などを求めました。
御前崎市 下村勝市長:「安全評価の根本に深刻な影響を与える内容であって、これまでの信頼を覆す由々しき事態であると捉えています」
経済産業省を訪れたのは、浜岡原発の周辺自治体の御前崎市、牧之原市、掛川市、菊川市で構成される浜岡原子力発電所安全等対策協議会です。御前崎市の下村勝市長らが井野俊郎経済産業副大臣に要望書を手渡しました。
御前崎市 下村勝市長:「国、特に原子力政策の主管官庁である経済産業省には、報告を厳密に検証し然るべき指導・監視を事業者に対して行うよう要請したい」
井野俊郎経済産業副大臣:「中部電力の不正事案については、我々としても大変驚くとともに、高市総理も話しているが、あってはならない事案だという風に思っている。経済産業省としても、(中部電力に)必要な対応を厳正に求めていきたい」
原子力規制委でも厳しい指摘「ねつ造または改ざんにあたる」
御前崎市にある、中部電力の浜岡原子力発電所。3・4号機の再稼働に向けた審査において、データの不正利用が明らかになった問題。不正が行われたのは、「基準地震動」のデータです。耐震設計の目安になる基準地震動とは、原子力施設の設計をする時に想定する最大の地震の揺れのこと。そのデータを原子力規制委員会への説明とは異なり、揺れを過小評価するデータを“意図的”に選んでいたといいます。
中部電力 林欣吾社長(名古屋市 5日):「当社の原子力事業に対する信頼を失墜させ、事業の根幹を揺るがしかねない事案であると、極めて深刻に受け止めております。心より深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」
中部電力は外部の専門家だけで構成する第三者委員会を設置し、原因の調査や再発防止策の検討を行うとしています。しかし、原子力規制委員からは、厳しい指摘が相次ぎました。
原子力規制委 山岡耕春委員(原子力規制庁 7日):「研究不正に例えると、ねつ造または改ざんにあたるものかなと。非常に大きな失望を感じたというところが正直なところです」
原子力規制委 杉山智之委員:「こういう不正行為があると、全てを台無しにしてしまう。(中電の申請で)どこが信用できて、どこが信用できないかが分からない。その状態で審査継続は不可能です」
審査の継続は困難⇒白紙に
データの不正は遅くとも2018年頃から行われていたとみられ、原子力規制委員会に対しても、実際とは異なる説明をしていたということです。会合では、すでに停止されている審査について、継続は「困難」との意見で一致しました。
原子力規制委員会 山中伸介委員長(原子力規制庁 7日):「これ、前代未聞の事案ですので、相当厳しい対応になろうかと想像しております。全く白紙になろうかと考えています」
Q.白紙なのは今回の不正に関わるものからか? 申請のやり直しから求めていくのか?
A.「審査そのものをやり直していく必要があろうかと思います」
中部電力は担当部署の数人が関与していたと説明していて、“組織体質”も問われる事態となっています。
原子力規制委員会 山中伸介委員長:「これは中部電力全社の問題という認識でおります」
14日に開かれた原子力規制委員会で、再稼働に向けた審査を“白紙”にすることを正式に決定しました。
原子力規制委 長﨑晋也委員:「どこまで我々は中部電力を信用していいのかというのは当然ありますので、その点をしっかりと留意しながら進めていただければと思います」
原子力規制委 山岡耕春委員:「技術的な観点から言うと、今回どの程度過小評価になったかということもぜひ明らかにしていただきたい」
また、中部電力に対して、原子炉等規制法に基づく「報告徴収命令」を出し、不正が起きた原因や経緯、再発防止策などについて、報告を命じました。
社内上層部からの「プレッシャー」
同じ日、浜岡原発がある御前崎市に隣接する牧之原市では、中部電力の原子力部門のトップが市長に謝罪しました。
牧之原市 杉本基久雄市長(14日):「信頼性が失墜しているので、事業者の説明だけでは全く理解・納得できるものではないと思っている。誠意をしっかりと示してもらうのが重要だと思う」
原因について、この日中部電力は…
中部電力 豊田哲也原子力本部長:「聞き取りの中では、やはりそういったプレッシャーがあったのではないかといったところは確認されておりますが、こちらは第三者委員会の方で確認してまいります」
「プレッシャー」という言葉に対して杉本市長は…。
牧之原市 杉本基久雄市長:「相当社内の上層部といいますか、早期に規制委員会の認可といいますか、許可を取るためにプレッシャーをかけられたのではないかなというふうに思いますので、そうした意味で、原子力部門に対してどのような指示とか命令をしたとかというのも含めて、確認をしたいなというふうに思っております」
中電社長は謝罪行脚
さらに、その翌日の15日。
中部電力 林欣吾社長(御前崎市役所):「どうも申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(菊川市役所):「申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(牧之原市役所):「申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(掛川市役所):「申し訳ございませんでした」
データ不正問題に関して中部電力は、林欣吾社長自らが浜岡原発の周辺自治体をまわる「謝罪行脚」を行いました。問題発覚後初めて、地元である御前崎市を訪れた林社長。
中部電力 林欣吾社長:「地元の皆様の信頼を失墜させるということは、原子力事業の根幹に関わる極めて深刻な事態だと受け止めております」
御前崎市 下村勝市長:「非常に深刻な事態である。また極めて遺憾であると考えております。どの程度現在の安全性に影響を与えているのかっていうことを知りたい」
御前崎市のあとは、周辺3つの市へ。トップたちからは…
菊川市 長谷川寛彦市長:「これはもう本当に会社内の組織的な大きな問題があるのではないかと」
牧之原市 杉本喜久雄市長:「早急に第三者委員会含め、国も含め、今の原発が本当に大丈夫なのというのは検証してほしい」
掛川市 久保田崇市長:「なかなか再稼働まではたどり着かないんだろうと思っております」
地元住民は
中部電力の不正に関して地元住民は…
菊川市・40代:「不正って誰かの一言で防げると思うんです。もっと的確な判断ができる人が近くにいなかったのかなというのはすごく思います」
御前崎市・40代:「中電の影響はここの地区にとっては相当大きいものだと思うので、再稼働できないとなると、それなりの影響はあるかなと思う」
鈴木知事も経産大臣に要請書
23日、鈴木知事は、赤沢経済産業大臣と面会し、要請書を手渡しました。要請書では「中電のデータ不正は信頼を損なう重大な事案で大変遺憾」として国に指導監督を強く求めています。
赤沢亮正経済産業大臣:「皆さまからいただいたご要望を真摯に受け止め、地域の皆さまにより一層親身に向き合い、丁寧に説明をするように指導してまいります」
赤沢大臣は「中部電力に徹底した原因究明と実効的な再発防止策を求める」と答えました。面会後、鈴木知事は…。
鈴木知事:「立ち入り検査含めて厳正な調査をしていくということでございますので、監督官庁としてしっかりと対応していただきたい」
データ不正問題で、謝罪を続けている中部電力の林社長。報道陣から辞任について問われると…
中部電力 林欣吾社長:「原子力部門を中心に解体的に組織を再構築していくと。これに全力を投入する時期だと思っておりますので、それに全責任全力を投入したいと」
この問題を巡っては原子力規制委員会が26日、中部電力の本店に立ち入り検査に入ります。 (1月24日放送)